留学生の本音!なぜ仕事をすぐ辞めてしまうのか

近年、「海外事業を行う」や「優秀な人材を確保」など様々な目的で、外国人留学生を採用する日本企業が増えてきています。しかし、一方、「留学生はすぐに辞めてしまう」とも聞きます。企業側からすれば「採用コストが無駄になる」「人材育成が中途半端になってしまう」など、何のメリットもないことです。特に海外を行っていて、留学生をたくさん採用する企業は、留学生の離職率が高くなると、会社に対して大きな影響があります。そのような望ましくない状況をどのように予防するのか、悩んでいる企業の人事担当者が少なくないようです。

 

 

中国人留学生に対するキャリア教育と就職支援のため、高松大学経営学部講師の稲井は日本企業に就職した元留学生に対するアンケート調査を行いました。その調査によると、採用された留学生がすぐ仕事を辞める理由は大きくまとめて、以下三点があります。

 

 

1、日本の企業文化への不適応、理想と現実のギャップがある。

 

 

2、職場での人間関係の問題、仕事同僚と仕事上でのコミュニケーションがうまくできない。

 

 

3、給与と待遇に対して不満、仕事のやりがいを感じられない。

 

 

筆者自身、中国人留学生として学校で学んでいた時、将来日本での就職について何人かの留学生同士とお互いに話したことがあります。みんなだいたい下記の意見があります。

 

 

1、「日本は先進国で、いい国なので、できればもちろんずっと日本で仕事したい」

 

 

2、「家族が国にいるので、もし家族の支持があったら、日本でしばらく仕事したい」

 

 

3、「自己成長から考えて日本で就職するのが人生に対する良いことだと思う。例えば、日本語がもっと上達することができる、自信が得られるなど」

 

 

4、「しばらく日本で仕事をして、経験を積んでから国に帰って、よりよい仕事を探す。あるいは自分で事業を起こしたい」

 

 

5、「日本の職場では残業時間が長く、過労死の問題がよくメディアに報道されるので、日本で仕事しても、様子を見ながら、本当に厳しいなら、辞めることもあり得る」

 

 

6、「なぜ日本で仕事するのかはっきり分からない、ただせっかく日本に来て、仕事しないまま帰るなら、もったいないと言われるのが嫌」

 

 

いずれにしても、日本で就職することにどのような考えや原因があっても、実際に日本で仕事することは留学生にとってとても大きな挑戦です。その過程の中で日本人にとって小さな出来事、当たり前の出来事でも、留学生の心身に対して大きな衝撃があるかもしれません。その時、人によって対応する方法も違います。すぐ仕事を辞めるのが心理学から見ると、一種の自己保護ではないでしょうか。

 

 

どのように留学生がすぐに辞めてしまうことを予防できるでしょうか。企業側に対する解決策は、採用活動の中にあると思います。具体的には、留学生向けの会社説明会を開催し、日本企業文化と会社独特な企業文化を説明します。またインターシップを通じて、留学生に実際の仕事の現場を実感させではいかがでしょうか。留学生をたくさん採用する会社が留学生向けの新人研修を開催することも効果的です。そのように留学生の特徴に合わせて、採用した留学生の離職率を減らすことができますでしょう。

 

 

 

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