職場での転倒災害、どう防ぐ?

労災

増加する転倒災害

 

平成25年、仕事中の転倒が原因で4日以上仕事を休んだ方は全体の22%を占め、平成20年と比較して、人数・割合ともに拡大しています。平成26年(12月末日現在)も、前年同期と比較して3.5%上昇ており、年々その割合は増加傾向にあります。

特に、第三次産業では労働災害全体の30%前後を転倒が占めており、製造業や建設業では割合は低いものの、その増加率は他の事故と比較して高くなっています。

また、高年齢労働者が転倒した場合には、休業日数が長くなる傾向が見られ、労働力人口の一層の高齢化が見込まれる中、事業場における転倒災害防止対策の徹底が求められています。

 

 

このような背景を受け、厚生労働省と労働災害防止団体は「STOP!転倒災害プロジェクト2015」を開始しました。

このプロジェクトは、職場における転倒リスクの総点検の実施と必要な対策を講じ、職場の安全意識を高め安心して働ける職場環境を実現することを目的としています。

期間は平成27年1月20日から12月31日まで、昨年積雪や凍結による転倒災害が多発した2月と全国安全週間の準備月間である6月、この2つが重点取組期間となっています。

 

そもそも転倒災害って?

 

転倒災害には、大きく分けて3つのタイプがあります。その代表的な事例と原因は以下のとおりです。

(1)「滑り」による転倒災害

[主な原因]

・床が滑りやすい素材である、あるいは凍結している

・床に水や油が飛散している(飲食店や食料品製造業において多く発生)

・ビニールや紙など、滑りやすい異物が床に落ちている

(2)「つまずき」による転倒災害

[主な原因]

・床の凹凸や段差

・床に放置された荷物や商品など

(3)「踏み外し」による転倒災害

[主な原因]

・大きな荷物を抱えるなど、足元が見えない状態での作業

 

企業にできることは…

 

転倒災害を防ぐには、災害が多発している場所や環境、行動に着目して原因を洗い出し、順次対策を講じていくことが必要です。

たとえば、作業フロアや通路などの床面が水で濡れている、油や粉がそのままに放置されている、照明器具がなく十分な明るさが確保されていない、といった設備管理面の問題。急ぎ足で歩いている、両手がふさがって足元が見えない状態で荷物を運んでいる、といった作業方法の問題。

これらについてチェックリストを活用して確認し、防止対策をとります。

 

[主な転倒防止対策]

・ 段差・継ぎ目等の解消、4Sの徹底(床面の油汚れや水濡れ、障害物の除去)

・ 照度の確保、危険箇所の表示等の「見える化」の推進

・ 安全な歩き方、作業方法の推進

・作業内容に適した保護具の着用の推進

[冬季における転倒災害防止対策]

・気象情報を活用したリスクの低減、危険マップの作成等

 

また、社員一人ひとりへの注意喚起も大切です。

 

 

転倒災害はすべての業種に共通する課題です。従業員が安心して働けるよう、防止対策を社内に浸透させていきましょう。

 

 

参考

・厚生労働省

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000071356.html

・「STOP!転倒災害プロジェクト2015」特設サイト

http://anzeninfo.mhlw.go.jp/information/tentou1501.htm


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