サイボウズ、離職防止の切り札は「出戻り歓迎」
優秀な人材確保に悩むIT業界で、ソフトウェア開発のサイボウズが画期的な人事制度を始めました。一度、退職した社員の再入社を積極的に認める制度です。一見、離職率の高まりそうな制度ですが、実際の効果は社員の定着につながったとのこと。いったいどういう事でしょうか?
「日本経済新聞」http://www.nikkei.com/article/DGXMZO78781430T21C14A0000000/
その名も「育自分休暇制度 」
きっかけは、青年海外協力隊に行くために退職を希望した社員がいたこととのこと。日本ではボランティア経験はキャリアとして認められにくい現状と、本人の「仕事は好きなのでまた働きたい」という気持ちを考慮して制度が作られました。再入社を予定する社員には、冗談もかねて「再入社パスポート」が発行されます。それまでも、一度退職した社員が復帰したと申し出ることがあり、そこで「気まずい形で復帰するよりは」という思いもあったようです。
休暇後の社員による影響力にオドロキ
「一度転職して戻ってきた社員を見ていると、一番変わるのは会社への愛着や覚悟」と、人事部長は話しています。新卒採用を行っている同社でも、やはり新卒入社者員が自身のやりたいことをできずに不満を溜めてしまうことがあると言いますが、出戻り社員が率先して「ここはいい会社だ」と諭してくれるそうです。学生向けの採用説明会でも制度に関心を示す学生が多く、15年卒の採用では、採用難にもかかわらず内定を出したほとんどの学生が入社を決めたそうです。
いかがでしたでしょうか。このサイボウズの堂々たる姿勢。ここまですがすがしく見送られては、器の大きさすら感じてしまいます。
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堀越 敬太
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