【12月】労務情報まとめ 障害者雇用0.1%引上/70歳 就業機会 努力義務へ/育児休業 拡大「同月で2週間以上」

令和3年3月1日より、障害者の法定雇用率を0.1%引き上げ

厚生労働省は民間企業に義務付けている障害者法定雇用率を2.2%から2.3%に引き上げる方針を決めた。また国や地方自治体等の障害者法定雇用率は2.5%から2.6%、都道府県等の教育委員会は2.4%から2.5%にそれぞれ引き上げられる。これに合わせ、障害者を雇用しなければならない民間企業の事業主の範囲が従来の従業員45.5人以上から43.5人以上に変更となる。

 

令和3年3月1日から障害者の法定雇用率が引き上げになります

 

 

70歳までの就業機会確保措置 来年4月から努力義務へ

現在、原則65歳までの雇用確保を企業に義務づけているが、高年齢者雇用安定法の改正に伴い、2021年4月1日より70歳までの就業機会確保措置が努力義務となる。尚、定年の70歳への引き上げを義務付けるものではない。

 

高年齢者雇用安定法の改正~70歳までの就業機会確保~

高年齢者雇用安定法改正の概要

 

 

脱退一時金の支給上限年数の引上げ

2019年4月に施行された改正出入国管理法により、制度創設当時(1994年)と比べ3年から5年滞在した者の割合が外国人出国者全体の約5%から約16%に増加していることを受け、短期滞在の外国人に対する国民年金(厚生年金加入期間を含む)の脱退一時金の支給上限年数を2021年4月1日より3年から5年に引き上げる(具体的な年数は政令で規定する)。これにより脱退一時金支給者の約99%をカバーすることとなる。

 

年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する法律の概要

 

 

資格喪失届の喪失原因に「社会保障協定」が追加

令和2年12月1日より資格喪失届の喪失原因に「社会保障協定」が追加された。社会保障協定とは一時的に日本に派遣されて就労しており、日本の社会保障制度に加入していた方のうち、新たに社会保障協定が発効されたこと等により協定相手国から「適用証明書」の交付を受けた場合、日本の社会保障制度への加入が免除となる制度。これに該当し、加入の免除による資格喪失の届出を行う場合には資格喪失原因欄の「社会保障協定」を選択し申請することができるようになった。

 

被保険者資格喪失届の喪失原因に「社会保障協定」による喪失が追加されました

 

 

2021年度与党税制改正大綱が発表

政府与党は2021年度の与党税制改正大綱を発表した。2021年より年末調整書類の押印を不要にする。また、確定申告での押印も廃止にする方向。大綱では環境経営やデジタル化推進のための投資減税や教育資金贈与、住宅ローン減税の延長などが盛り込まれた。また、新型コロナウイルスの影響による負担を配慮する内容となっている。

 

令和3年度税制改正大綱

 

 

令和3年3月より、マイナンバーカードが保険証として利用可能に

令和3年3⽉(予定)から一部の医療機関や薬局の窓⼝においてオンラインでの資格確認が開始されることに伴い、マイナンバーカードのICチップを利用して健康保険証として利⽤できるようになる。利用するためには、事前にマイナポータルにて登録が必要。

 

マイナンバーカードの保険証利用についてお知らせします(被保険者向け)

 

 

2022年度にも育児休業の社会保険料免除を拡大「同月で2週間以上」を条件に

現在は月末時点で育児休業中であればその月の保険料が全額免除されるが、同じ月の中で通算2週間以上取得する人も対象に制度改正を進める。取得タイミングによる不公平感の解消と男性の育児休業取得を推進する。

 

 

令和2年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」

厚生労働省は、このほど、令和3年3月に高校と中学校を卒業する生徒について、令和2年10月末現在のハローワーク求人における求人・求職・就職内定状況を発表した。高校新卒者の就職内定率は64.2%(前年同期比0.2ポイントの上昇)となったが、全体的には低下している傾向がみられる。

 

令和2年度「高校・中学新卒者のハローワーク求人に係る求人・求職・就職内定状況」を公表します

 

 

 

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