【働くことを諦めない】障害者雇用促進法とは?

みなさんは、障害者雇用促進法という言葉を聞いたことがありますか?

内閣府が発表した平成28年版障害者白書によると、身体障害者393万7千人、知的障害者74万1千人、精神障害者392万4千人となっており、精神障害者については、平成27年度に比較して約20%(72万人)増加しています。

近年、障害者の就労意欲は急速に高まっているといわれています。しかし、障害者雇用というものはとても難しいものです。

今回の記事は、平成28年に改正された障害者雇用促進法について、事例を交えながらお話させていただきます。

 

1. 障害者雇用促進法とは?

平成28年4月(一部公布日または平成30年4月)より、改正障害者雇用促進法が施行されました。

概要は「雇用の分野における障害者に対する差別の禁止及び障害者が職場で働くに当たっての支障を改善するための措置(合理的配慮の提供義務)を定めるとともに、障害者の雇用に関する状況に鑑み、精神障害者を法廷雇用率の算定基礎に加える等の措置を講ずる。」となっています。

まとめると、障害者雇用促進法は事業者に対して、常時雇用する従業員の一定割合(法廷雇用率、民間企業は2.0%)以上の障害者を雇うことを義務付けています。これを満たさない企業からは納付金を徴収しており、この納付金をもとに雇用義務数より多く障害者を雇用する企業に対して調整金を支払ったり、障害者を雇用するために必要な施設設備費等に助成したりしています(障害者雇用納付金制度)。

また、障害者本人に対しては、職業訓練や職業紹介、職場適応援助者等の職業リハビリテーションを実施し、それぞれの障害特性に応じたきめ細かな支援がなされるよう配慮しています。

 

2. 改正法の要点

上記で述べたように、平成28年に障害者雇用促進法が改正されました。

改正法の要点は、障害者に対する雇用分野の差別を禁止すること、障害者に合理的配慮を提供する義務を事業主に課したこと、精神障害者を法廷雇用率の算定基礎に加えたことです。

ここでは、差別と合理的配慮について挙げさせていただきます。

【差別】

どんなことが差別?こんなことが差別として挙げられます。

 

①手当てを支払わないこと

②研修や実習などを受けさせないこと

③障害者を優先して解雇の対象にすること

 

【合理的配慮】

義務と言われても、どんなことが合理的配慮なの?こんなことが合理的配慮です。

 

①車いすを利用する方に合わせて机や作業台の高さを調整すること

②知的障害を抱える方に合わせて口頭だけでなく分かりやすい文章・絵図を用いて説明をすること

③問題用紙は点訳や音訳をすること

 

3. 障害者雇用状況について

民間企業や公的機関を対象に、厚生労働省が平成28年の「障害者雇用状況」を集計しました。

 

まず、法定雇用率2.0%の民間企業の集計結果です。

雇用障害者数、実雇用率ともに過去最高を更新。雇用障害者数は47万4,370.0人であり、前年度と比べると21,240.5人増加しています。実雇用率は.1.92%であり、こちらも前年度と比べると0.04ポイント上昇。法定雇用率達成企業の割合は48.8%となっています。

 

次に法定雇用率2.3%(都道府県などの教育委員会は2.2%)の公的機関の集計結果です。

雇用障害者数及び実雇用率のいずれも前年度と同程度、または上回っています。国、都道府県、市町村、教育委員会の集計結果が公表されていますが、今回は国の集計結果を挙げさせていただきます。国の雇用障害者数は7,436.0人であり、前年度は7,371.5人です。実雇用率は2.45%、こちらは前年度と数字が変わりません。

 

詳細はこちらをご覧ください。

 

4. なぜ障害者雇用は難しいのか

平成28年の「障害者雇用状況」では、民間企業の雇用障害者数、実雇用率ともに過去最高を更新していますが、法定雇用率達成企業は50%を下回っています。実は、障害者を雇用するということは企業側にとっても難しい問題なのです。なぜなら「雇用したいけれどノウハウがない」、「ニーズに合う人材に出会えない」などの理由が挙げられます。仮に採用できた場合でも、互いの情報不足によるミスマッチやコミュニケーションが上手くとれずに早期で退社してしまうケースも少なくはありません。

では、ここで、精神障害者の雇用事例を見てみましょう。

【清水建設 株式会社】

取り組みのポイントは、「雇用」という意識を忘れずに。定着のためにトレーニング・アセスメントは有効。

採用のポイントは、「ここの従業員としてやっていきたい」という本人の意欲。就業維持に必要な自己管理、自立性が発揮できているか。

採用後のポイントは、能力に合わせた業務を行う。責任を持たす。1つの仕事の経過から次なる展開を探る。個人で仕事に専念させる。主治医と密な情報交換を行う。

 

ここでは本人の意欲を聞き出し、能力に合わせた仕事を任せています。能力に合わせた仕事をすることで自信が身につき、成長につながります。

また、個人で仕事に専念させるのにも理由があります。同じ作業をチームで行うことが得意な人もいる反面、かえって効率が悪くなる人もいます。それよりも1人ひとりの能力を発揮させた方が十分に貢献できます。

 

5. まとめ

いかがでしたでしょうか。障害者雇用促進法についてと企業が障害者を雇用する難しさについてお話させていただきました。

障害者を雇用することは義務です。しかし、障害を抱えているために仕事を任せるのに不安を感じるということもあるでしょう。ですが、障害者は強みと弱みというものを必ずもっています。コミュニケーションをとるのが得意な人もいれば、手先が器用な人もいます。その反面、数字を覚えるのが苦手な人もいれば、文字を書くのが苦手な人もいます。強みと弱みを見抜くには、採用する際に、その人のことをよく知ることが大切です。また、障害者雇用をサポートしている専門家へ相談することもよいでしょう。

障害のある人が障害のない人と同様、その能力と適性に応じた雇用の場に就き、地域で自立した生活を送ることができるような社会の実現を目指しましょう。

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芹川青空

こんにちは、インターンシップ生の芹川と申します。地域の皆さんが笑顔になりますように!この想いを諦めきれず、大学では社会福祉を専攻しております。「なるほど、、」と思われるような記事を書けるように頑張ります。よろしくお願い致します。

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