今さら聞けない!「働き方改革」
最近「働き方改革」という言葉を耳にするようになりましたが、施行されたら私たちはどのような働き方になるのか、そもそも働き方改革とは「どんなもの?」なのか気になりましたのでこの記事を書きました。
なぜ?働き方改革
まず初めになぜ働き方改革が必要になっているのかを説明していきます。
何故政府が働き方改革と謳うまで日本の労働環境を見直すまでになったのでしょか。
今日本が直面している問題が後期高齢者社会への突入と労働人口の減少です。65歳以上の人口が約3500万人おり、この数値は日本の総人口に占める割合は25%にも上り4人に1人が65歳以上です。これに加えて少子化社会の日本ですから、近い将来は働く人口の減少が直面に来ているのです。この労働人口とは労働ができる年齢以上の者で働く意思と能力がある人のことをいい、就業者と失業者を合わせた人口のことをいいます。
大きな問題を抱えているからこそ解決しなければならないと政府は動き出したわけであります。
なにが変わるの?
労働基準法では、使用者は「1日8時間、週40時間」」を超えて労働させてはならないと定めてありますが、労働基準法第36条に基づく労使協定を結び、特別条項を付記すると事実上、無制限に働かせることができてしまうのが今の日本の現状です。
では、世界の先進国の国はどのような労働時間の規制をしているのでしょうか。
欧州連合(EU)を例にあげてみますと、「7日ごとの平均労働時間が、時間外労働を含めて48時間を超えない」(EU労働時間指令)ことと定めており、「週8時間の残業」しか許されません。働き方改革ではこの長時間労働時間を是正するためにEU諸国のように働く時間を定め、罰則を設ける法改正が検討されています。天井が無かった労働時間に上限が設けられることは大きな改善です。時間的な上限が定められた以上、1日あたりの仕事の生産性をあげることが今後の課題となってきます。今までしてき仕事一度振り返り、実はこの作業が省けるのかも?といったことがもしかしたらあるので、一度仕事を見つめ直すのも良い振り返り方法でしょう。
長時間労働の引き換えにプライベート時間を犠牲にしているこのワークライフバランスを充実させることが実現できたら子育ての時間が増え、より家庭に向き合える時間も増えてくることでしょう。子育てではなくとも、高齢化社会にある課題が「仕事と介護の両立」であり、働いている人の生活がより豊かになることが予想されます。長時間労働を規制するだけでも解決できることがあるのですね。
今後の施策
今後の施策としてあげられているのは、高齢者の就業促進であり現在は65歳までと定められていますが、労働できる年齢を70歳まで引き上げます。これは労働人口を増やすだけではなく、医療費や介護費が自分で稼げることによって負担の軽減をする効果も見込まれます。
そして次に外国人の雇用受け入れです。今のグローバル社会で日本は英語が話せる人が少ないといわれていますが、外国人材を受け入れることによって海外企業のコミュニケーションも計れることができます。そこにIT分野やより高度な専門知識を持つ人材の雇用ができれば生産性の向上も見込むことができます。雇用するということは、その外国人は日本にある一定の期間暮らします。これによって日本人の雇用に関する影響から治安まで幅広い視点での検討が必要で進めてられております。
働き方改革実行計画
では、この働き方改革はどのような段階で進められていくのでしょうか。
政府は働き方改革を実現するために10年先までのロードマップを作成しました。平成29年度から38年度までに実現するための段階的な施策を労働者の視点、進むべき方向性、具体的な施策を展開し、指標を公開しております。また、10回におよぶ働き方改革実現会議が行われており、その議事録も公表されているのでご参照ください。
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/hatarakikata/
働き方改革取り組み推進
東京都では企業が働き方改革を導入するように「働き方改革助成金」という新たな制度を打ち出しました。働き方改革宣言をする企業には、長時間労働の削減や年次有給休暇の取得推進することを目的として、奨励金が出されます。この機会で一度社内制度を見直してみて生産性の向上に繋げてみてはいかがでしょうか。
参照:https://www.hataraku.metro.tokyo.jp/equal/hatarakikata/jyoseikin/index.html
まとめ
いかがでしたでしょうか。少子高齢化社会・労働人口減少・長時間労働の蔓延・介護問題さまざまな課題が山積みな日本社会ですが、この働き方改革を通じすこしでも課題解決ができれば良いと思っております。そのためにはまず企業から社内の課題を洗い出し生産性の向上実現に向け、東京都が推進している助成金を活用してみるのも一つの手段かもしれません。またSR人事メディアでも業務効率改善をするためのお役たちエクセルツールを公開しておりますので、ぜひツールを使ってみてはいかがでしょうか。
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