労災減らして業務改善

先日某大企業より、過労での自殺として労災認定を受けた社員がいます。今回の記事では労災の対策について勤務時間に特化したお話をさせて頂きます。

労災を未然に防ぐには

労災の認定には残業時間が深く関係しています。過労で労災認定された方の中にはタイムカードの勤怠報告だけでなく、PCのログイン時間や、SNSの投稿時間が決定打になったこともあります。指示された業務が終わらず、上司への報告が無くに残っていた者もこれらの情報から、労災の認定を受け、企業イメージがマイナスになることも考えられます。ではどうすれば良いのでしょうか。まずは勤務時間を減らし、業務負荷を軽減することが重要です。

勤務時間を少なくするだけで、労災のリスクを下げることが出来ます。しかし、単純に働く時間を少なくするわけにはいきません。働く時間が半分になれば行う業務も半分になります。だからといって給与を半分に下げるわけにはいきません。社員と家族の生活がかかっているからです。ではどうすれば働く時間を少なくできるのかをお伝えしていきたいと思います。

先程は簡単に勤務時間半分とお伝えしましたが、半分にはできません。しかし、残業時間の削減は可能です。是非取り組んで頂き、労災のリスク軽減だけで無く、社員育成にも使って頂ければと思います。

業務改善と負荷軽減

さてここで1つ質問です。

社員の方々は未来に向かってどのくらい先の未来の仕事が出来ていますか。

また、目の前の仕事にどのくらい時間が割かれていますか。

 

ここでは残業時間削減のために未来の仕事を今やることについてお話していきたいと思います。「未来の仕事を今すれば、業務量が2倍、残業も2倍以上だ」と思われた方がいらっしゃるかもしれません。しかし、現実はそうでは無く意外と時間は増えません。1日の業務の内(残業を含む)10分の3を未来の仕事に充てると10分の13の業務を1日することになります。しかし、何故か10分の10の業務が10分の7の時間でできるようになります。排水の陣や火事場の馬鹿力という言葉がある通り、同じように時間、期限に迫らることにより、格段にスピードを上げることが出来ます。実際に早くなった経験がある方は多いと思います。何故早くなるのでしょうか。それは1日の業務は自身で把握しているからです。絶対にやらないとならない業務でゴールが分からない、何から手をつけていいかわからないという人はほぼいないと思います。必須の業務こそ回数をこなしており、準備、経験が豊富に、そして気づかないうちに早く出来るようになっています。しかし、早くやろうとしない限り早くなりませんし、いつも通りついついこなして、いつも通りの時間をかけてしまうことがありがちです。そこで、窮鼠猫を噛む作戦です。未来の業務をしてもらい、余った時間で必須の業務をし、スピードを上げて頂く。そうすることで、時間内に未来の仕事と、必須の仕事の量をこなすことが出来ます。「それでは時間は少なくならない」とお声が今聞こえました。未来の仕事を現在しておりますので、未来は業務が減ります。今すぐ無理矢理、時間削減は出来ませんがこのように未来の仕事をすることで未来の仕事量を減らすことが出来ます。さらに、未来の業務をするメリットはまだあります。社員が同じ方向(未来)に向かって仕事をするのでブレ難くなります。毎日必須の業務、急に入った業務、場当たり的な対応をしていると前に進む力が衰え、停滞が始まってしまいます。こうならないためにも未来の業務を先にしてしまうことが重要です。

 

まとめ

・未来の仕事を先にやってしまう仕組作りをし、残業時間削減。

・未来の仕事は終わっているので、未来になったころには業務負荷が軽減。

 

「これはすぐに対策をしないと!よし明日からやります!」と取り組むのは誰もができることではありません。しかし「やりたいけど、無理!」と言いながら「問い合わせ」をクリックするのはどなたでもお待ちしております。皆様の「無理!」、是非ください。

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