特別徴収継続を希望した退職者分の督促状が届いたら?

6月に退職した従業員が転職先での住民税特別徴収継続を希望し、給与所得者異動届出書を本人あてに送ってほしいとの依頼がありました。
そのため本人あてに送付したのですが、後日その退職者の住民税納付先である自治体から住民税の督促状が届きました。
確認したところ、金額的にもその退職者分であるようです。
この場合、どのように対応すればよいでしょうか。

回答

お問い合わせの件につきまして、結論から申し上げますと、まずは退職者の住民税納付先である自治体に連絡し、給与所得者異動届出書の提出状況を確認する必要がございます。
そのうえで、転職先から特別徴収継続の届出が提出されていない場合には、可能であれば退職者へ連絡し、転職先の会社から速やかに提出していただくよう案内します。
なお、退職者と連絡が取れない場合や、転職先での提出が困難と判断される場合には、御社から普通徴収への切替として給与所得者異動届出書を提出する対応が考えられます。

住民税の特別徴収対象の従業員が退職した場合、納付先の自治体に給与所得者異動届出書を提出する必要がございます。
この場合、退職後の住民税徴収については以下の3種類の対応となります。

 ①普通徴収(個人納付)への切替
 ②一括徴収による退職時の全額納付
 ③転職先での特別徴収継続

通常は、①もしくは②の対応になるかと存じます。

 ①⇒主に6月1日から12月31日までの退職で、一括徴収を行わない場合
 ②⇒退職時に本人から一括徴収の申出があった場合、もしくは原則として翌年1月1日以降の退職の場合

ただし、退職者の転職先が決まっており、転職先の会社で特別徴収の継続を希望する場合は、給与所得者異動届出書に転職前と転職後の会社情報を記載して自治体に提出することで、転職後の会社で特別徴収を継続することができます。

この場合、給与所得者異動届出書は退職者に送付した後、退職者から転職先の会社に提出してもらう、もしくは前職の会社から直接転職先の会社に送付し、転職先の会社から自治体に提出してもらう方法が一般的かと存じます。

この方法のメリットとしては、前職の会社から一旦普通徴収で異動届を提出し、転職先の会社から改めて特別徴収切替届を提出するよりも迅速に転職先の会社での特別徴収継続の手続きが行えることです。

ただし、この方法をとった場合、前職の会社側からは転職後の会社が給与所得者異動届出書を自治体に提出したことの確認を取ることができません。
そのため、転職先の会社にて正しく処理が行われなかった場合、自治体側では前職の会社が引き続き特別徴収義務者として登録された状態となり、前職の会社あてに納入書や督促状等が送付される場合がございます。

お問い合わせのケースは、おそらく何らかの理由により転職先の会社から自治体に給与所得者異動届出書が提出されていないために発生したものと考えられます。

こういった場合は、以下のようにご対応ください。

①自治体に連絡し、給与所得者異動届出書の提出の有無を確認する。
②給与所得者異動届出書が未提出の場合は、退職者に連絡し、給与所得者異動届出書を転職先の会社から速やかに提出してもらうように案内する。
また、提出が困難だと判断される場合は、転職前の会社から普通徴収への切替として給与所得者異動届出書を提出する旨を連絡する。
③退職者と連絡が取れない場合や、転職先からの提出が困難と判断される場合は、自治体に確認のうえ、普通徴収への切替として給与所得者異動届出書を提出する。

②については、退職者に連絡が取れない等も考えられるため必須ではございませんが、可能であれば何らかの形でご連絡を行っておくことをお勧めいたします。

給与所得者異動届出書の提出時に特別徴収継続での対応を行った場合、その後の自治体への提出は退職者および転職先の会社に委ねられるため、こういったケースが起こり得ます。

こういった場合は、自治体への提出状況を確認のうえ、必要に応じて普通徴収への切替手続きや退職者への連絡を行うなど、状況に応じてご対応くださいますようお願いいたします。
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公開日: 税務・税法

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