仕事の満足度とパフォーマンスの関係

社員の満足度を調査した結果、満足度が高いが社員のパフォーマンスや生産性が上がっていないということが分かったのですが、何が原因なのか分かりません。

回答

ご質問ありがとうございます。
仕事の満足度という点で、注目しがちなのは、給与が高い、待遇が良ければ、満足度も上がってパフォーマンスが上がるというのは、一時的にあっても、効果が長続きしない、ということは人事に長く(深く)関わっている方ならお分かりかと思います。
これについては、あるアメリカの大学ですが、メタ分析を行っており、仕事の満足度とパフォーマンスには、相関がないということ明らかになっています。つまり、仕事の満足度が高ければパフォーマンスが上がるとは限らないということです。
その分析結果においては、パフォーマンスに影響するは組織内自尊感情のみと結論付けています。
組織内自尊感情は、組織内で自分が認められているという感情となり、組織の中で役割がある、自分らしく仕事ができている、自分が受け入れられている、安心できる場所であることが関係しています。
自分として、役割があって組織等に貢献している、自分の得意分野や個人の特性、強みなど活かされている仕事ができていることと同時に周りのみんなから認められている、受け入れられている、得意分野等で誰かをサポートしている、サポートされていることが重要となってきます。
この組織内自尊感情は、、内発的動機づけを高める良い指標となり効果も高いとされています。
このような環境や人間関係を作ることが重要となります。
ここまでをまとめると気づかれた方もいらっしゃると思いますが、昨今、注目されています心理的安全性に関わる内容となります。
このようなことを踏まえて、組織風土を作ることがポイントとなります。
ただ、組織風土を作るとなると大掛かりな取り組みとなります。しかしながら、弊社のお客様でも風土づくりとなるとハードルが高くなるため、組織内自尊感情を高めるような行動評価を行って、理解と浸透、実現を行っているところもあります。まずは、社員の(行動)評価の項目に追加する、行動を後押しするマネジャーの取り組みとして役割であったり、人事評価や人事制度のサブシステムとして組み込むことから始められることも一つの方法かと存じます。
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