【11月】労務情報まとめ 雇用調整助成金の特例措置 / 男性育休、企業に周知義務 / 行政手続きでの認印、全廃
目次
雇用調整助成金の特例措置について
新型コロナウイルスの影響で休業した事業者が休業手当を支払う際の、雇用調整助成金の特例措置について従業員を他社に出向させる場合も特例対象に含める検討に入った。これまでは、出向の場合も一定の条件を満たせば雇調金を活用できたが、基本的には特例措置の対象外だった。しかし業績悪化が著しい企業に外部出向で雇用を維持する「雇用シェア」の動きが広がったことから、出向した場合の助成額や上限額の引き上げを検討。日額上限を最大1万円台とする案が浮上している。また特例について年末までの延長を検討しており、来年1月の適用を目指す。縮減についても来年1月以降で、段階的に行っていく予定だ。また、現在の雇用調整助成金の特例水準についても1月以降も維持の方向で調整に入っている。
厚生労働省 雇用調整助成金(新型コロナウイルス感染症の影響に伴う特例)
男性育休、企業に周知義務
厚生労働省は労使が集まる審議会にて、企業が育児休業の対象となる男性社員に対して、個別に周知する措置を義務付けてはどうかと記した文書を示した。2022年にも実施する見込みで、実施後は取得の働きかけをしなかった場合、違法となる。
行政手続きでの認印、全廃
民間から行政機関への申請などで押印が必要なおよそ1万5000の手続きのうち、実印など83をのぞいて押印が廃止されると発表された。廃止されるものの一例としては住民票の写しの交付請求や婚姻・離婚届、給与所得者の扶養控除(年末調整)、自動車の継続検査などがあげられる。押印の廃止に際して、法改正が必要なものは来年の通常国会に一括法案が提出される見込み。
日本経済新聞『行政手続きの認め印全廃 婚姻届や車検 実印は継続』
冬のボーナス、中間結果が発表
令和2年11月5日現在、既に妥結した労働組合のうち、前年妥結額と比較可能な204組合の平均妥結額は781,794円で対前年比3,133円(0.40%)減であった。要求額についても、前年要求額と比較可能な258組合の平均要求額は800,942円で、同一労組の前年要求額(802,717円)との比較では、金額で1,775円減少(0.22%減)であった。最終的な結果の報道発表は12月15日を予定している。
厚生労働省 2020年 年末一時金要求・妥結状況について(中間集計)
育児休業取得の際の社会保険料免除を是正
厚生労働省は社会保障審議会の医療保険部会で、育児休業を取得する際に社会保険料が免除される要件を見直す考えを示した。見直しの詳細については年末までに決定する方針。
育休を取得すると健康保険法に基づき、健康保険や厚生年金などの社会保険料が免除される。現行だと、例えば10月初旬に2週間の育休を取得しても社会保険料免除にならないが10/31だけ取得した場合は10月の1月分が免除されるという不合理な面がある為、今一度公正な制度になるよう見直しが成される。
令和2年度10/1現在の就職内定状況
厚生労働省と文部科学省から、令和3年3月大学等卒業予定者の令和2年10月1日現在の状況が発表された。結果、大学生の就職内定率は69.8%(前年同期比7.0ポイント低下)となった。
学部卒以外の結果でも、全体的に前年比から低下している傾向が見られる。
厚生労働省 令和2年度大学等卒業予定者の就職内定状況(10月1日現在)を公表します
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