規程に記載していない手当の扱いについて
質問
主に在宅勤務をしている会社ですが、顧客対応のために社員に出社や往訪をさせることがあります。ひと月あたりの出社・往訪の回数に応じて手当を支給しておりますが、賃金規定には記載をしておりません。この手当は、残業手当や欠勤控除の単価計算に含めるべきでしょうか。
回答
ご質問の件につきまして、下記の通り回答させていただきます。
(原則の考え方)
・時間外労働の割増賃金の単価計算については、基礎賃金から除外可能な手当が法律で示されており、それに該当しない手当は全て、計算式へ含めて扱うこととなります。
・欠勤控除の単価計算については、法律上の定めが無いため、会社ごとの決め(就業規則)へ従うこととなります。
・就業規則に「欠勤控除計算へ含める」定めが無い手当を控除した場合、未払いのトラブルになる恐れがあります。
(今回の賃金について)
・出社や往訪の回数ごとに支給される手当とのことですが、「割増賃金の算定から除外できる賃金」には該当しないと見受けますので、割増賃金の単価算出の際に含めるものと判断されます。
・ただし、欠勤控除の計算においては、賃金の性質から月給と同様の扱いにはそぐわないと見受けます点と、賃金規定にも未記載であることから、欠勤控除の単価算出には含めない処理が適当と存じます。
規定と実態の相違により、社員様との認識の齟齬や、事務処理の混乱の原因となる可能性も考えられますので、速やかに賃金規定へ記載し、変更届を提出されることをお勧めします。
※「割増賃金の基礎となる賃金」から除外できるもの
1. 家族手当
2. 通勤手当
3. 別居手当
4. 子女教育手当
5. 住宅手当
6. 臨時に支払われた賃金(結婚手当など)
7. 1箇月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など)
(労働基準法第37条5項、労働基準法施行規則第21条)
(原則の考え方)
・時間外労働の割増賃金の単価計算については、基礎賃金から除外可能な手当が法律で示されており、それに該当しない手当は全て、計算式へ含めて扱うこととなります。
・欠勤控除の単価計算については、法律上の定めが無いため、会社ごとの決め(就業規則)へ従うこととなります。
・就業規則に「欠勤控除計算へ含める」定めが無い手当を控除した場合、未払いのトラブルになる恐れがあります。
(今回の賃金について)
・出社や往訪の回数ごとに支給される手当とのことですが、「割増賃金の算定から除外できる賃金」には該当しないと見受けますので、割増賃金の単価算出の際に含めるものと判断されます。
・ただし、欠勤控除の計算においては、賃金の性質から月給と同様の扱いにはそぐわないと見受けます点と、賃金規定にも未記載であることから、欠勤控除の単価算出には含めない処理が適当と存じます。
規定と実態の相違により、社員様との認識の齟齬や、事務処理の混乱の原因となる可能性も考えられますので、速やかに賃金規定へ記載し、変更届を提出されることをお勧めします。
※「割増賃金の基礎となる賃金」から除外できるもの
1. 家族手当
2. 通勤手当
3. 別居手当
4. 子女教育手当
5. 住宅手当
6. 臨時に支払われた賃金(結婚手当など)
7. 1箇月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など)
(労働基準法第37条5項、労働基準法施行規則第21条)
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