【10月】労務情報まとめ 台風19号の対応/ハローワークの求人票様式の変更/雇用保険のマイナンバー届の様式が変更/企業型DC、iDeCoの制度見直し
残暑も過ぎ去り秋の装いを感じる今日この頃ですが、人事ご担当者の方では年末調整の案内を社内に行っている頃でしょうか。年末調整の合間に法改正情報を確認していきましょう。
目次
厚生労働省令和元年台風19号について
令和元年台風第 19 号による被害に伴う労働基準法や労働契約法に関するQ&A、災害に係る 被害に対する雇用保険の特別措置に関するQ&Aなどを厚生労働省のHPでまとめています。
令和元年台風第19号による被害に伴う労働基準法・労働契約法に関するQ&A【令和元年10月16日版】
令和元年台風第19号による被害に伴う派遣労働に関する労働相談Q&A
令和元年台風第15号及び19号に伴い雇用調整助成金においては特例を実施しています
ハローワークの求人票様式の変更について
2020年1月6日より、ハローワークのシステムとインターネットハローワークサービスのリニューアルに伴い、求人票の様式も変更されることとなりました。
ハローワークインターネットサービスの変更
ハローワークで事業所登録をした会社が「求人者マイページ」を開設すると、会社のPCで次の各種サービスを利用することができます。
求人票様式の変更
様式がA4片面からA4両面に変わり、主に次のような項目が新設されます(削除される項目や、登録できる文字数が減少する情報もあります)。
職務給制度の有無、復職制度の有無、屋内の受動喫煙対策の有無および内容、固定残業代の有無、昇給制度の有無、賞与制度の有無、36協定における特別条項の有無および内容、応募書類の送付方法、正社員登用制度の有無および実績、駐車場の有無、必要なPCスキル、事業所からのメッセージ、障害者雇用に関する項目、UIJターン歓迎、外国人雇用実績の有無
リニューアル前に登録した情報は新しい求人票にも掲載されますが、新設項目は空欄となるため、会社は追加登録等を行う必要があります。
参考URL:2020年1月6日からハローワークのサービスが充実します!
雇用保険のマイナンバー届の様式が変更
10月1日より雇用保険法施行規則の一部が改正され、「個人番号登録・変更届」(様式第10号の2)に、被保険者が外国人の場合の記載欄等が追加されました。具体的には、次の欄が追加されています。
7欄 被保険者氏名(ローマ字)、10欄 変更前氏名(フリガナ)、11欄 氏名変更年月日
これにより、被保険者が外国人の場合にはローマ字の氏名を、在留カードに記載されている順に記載することとなります。また、結婚等により氏名に変更があった被保険者は、5欄に新氏名を記載するとともに、10欄・11欄にも記載することとなります。
参考URL:雇用保険法施行規則の一部を改正する省令案(概要)
企業型DC、iDeCoの制度見直しについて
企業型DCとiDeCoの制度見直しに関する検討が行われました。
加入可能要件
(1)企業型DC
現行:60歳以降は、同一事業所で継続して使用される厚生年金被保険者に限り64歳まで加入可能
見直し案:DB同様、継続して使用される者に限らず、70歳未満の厚生年金被保険者を加入可能
(2)iDeCo
現行:60歳未満の国民年金被保険者が加入可能
見直し案:国民年金基金同様、国民年金被保険者であれば加入可能
受給開始時期
現行:拠出終了後、60~70歳までの間で選択可能
見直し案:公的年金同様、70歳以降も選択できるようにしてはどうか
なお、上記の他に、拠出限度額や積立資産の中途引出しについて見直す意見も出されました。また、iDeCoについて、希望する会社員はすべて加入できるよう要件を緩和する方針も示されており、報道によれば、11月開催の上記部会でこの要件緩和に関する案が示される見通しとなっています。
参考URL:第8回 社会保障審議会 企業年金・個人年金部会 資料
65歳以上の雇用保険を適用条件緩和を検討
厚生労働省は、高齢者の就労機会拡大に対応するため、65歳以上の雇用保険の適用条件を緩和する方向で検討を開始しました。現在は1社で週20時間以上という条件がありますが、これを高齢者では限定的に、複数職場で合算し20時間以上となれば対象となるように緩和する方針です。年内にも労働政策審議会で、複数企業間の雇用保険料の負担割合等の詳細について結論を得て、雇用保険料を低く抑える特例措置の延長と併せて、2020年の通常国会で雇用保険法を改正する考えの様です。
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