【9月】労務情報まとめ 副業の労働時間管理に関する検討会の報告書を公表/男性の育児休業取得義務化、法整備検討へ/働き方改革に関する制度解説動画の配信
2つの連休も明けて少しずつ秋らしくなってきました。9月の連休でリフレッシュできた方、むしろスケジュールがタイトで辛い思いをした給与担当の方もいるかと思いますが、10月に入るといよいよ年末調整を意識する時期になります。
年内最後の繁忙を迎える前に、最新の労務情報をチェックしませんか?
それでは今月の法改正・人事関連情報です。
目次
「副業・兼業の場合の労働時間管理の在り方に関する検討会」の報告書を公表
厚生労働省の「副業・兼業の場合の労働時間管理の在り方に関する検討会」は、このたび、副業・兼業の場合の労働時間管理の在り方に関する報告書をまとめた。この検討会は、副業・兼業の際に、労働者の健康確保や企業の予見可能性にも配慮して、どのように実効性のある労働時間管理を行うかという課題などについて検討するため、平成30年7月から令和元年7月までに9回にわたり開催したものである。
本検討会では副業・兼業の場合の労働時間管理に関する今後の方向性について、考えられる選択肢を健康管理、上限規制、割増賃金の3項目で例示を整理した。
概要版URL:https://www.mhlw.go.jp/content/11201250/000536310.pdf
詳細版URL:https://www.mhlw.go.jp/content/11201250/000536311.pdf
男性の育休、法整備検討へ 自民議連、中小対策が課題
男性の育児休業取得率の抜本的な引き上げのため、取得の義務化に向けた法整備の検討に入った。政府は男性の育児休業取得率を2020年に13%とする目標を掲げているが、18年度の取得率は約6%となっている。育児休業の取得を義務化することが育児休業を取りづらい社内の雰囲気を改善するという考えだが、人手不足の中小企業には経営に影響を与えるのではとの懸念もある。
「働き方改革関連法」に関する制度解説動画の配信を開始
厚生労働省は、「働き方改革関連法」について解説する動画の第一弾「進めよう!働き方改革Part1意義」を、9月10日から「働き方改革特設サイト」上で公開した。
本動画では働き方改革の根本的な意義について述べられており、働き方改革は特に中小企業の取り組みが重要であり、経営層だけではなく労働者の理解と取り組みが必要だとしている。
働き方改革特設サイト:https://www.mhlw.go.jp/hatarakikata/
「令和元年 年末調整のしかた」を公表
9月9日、国税庁ホームページにて、「令和元年分 年末調整のしかた」「令和元年 給与所得の源泉徴収票等の法定調書の作成と提出の手引」が公表された。また、令和2年からの手続きに関する動きとして次のような情報も掲載されている。
・令和2年10月からの年末調整手続の電子化に向けた取組について
年末調整手続の電子化の概要
年末調整手続の電子化のメリット
年末調整手続の電子化に向けた準備
・令和2年分の給与の源泉徴収事務
源泉徴収税額表の改正
「扶養控除等(異動)申告書」の「住民税に関する事項」
<参考URL>
令和元年分 年末調整のしかた
http://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/nencho2019/01.htm
令和元年分年末調整のための各種申告書
http://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/mokuji.htm
令和元年 給与所得の源泉徴収票等の法定調書の作成と提出の手引
http://www.nta.go.jp/publication/pamph/hotei/tebiki2019/index.htm
外国人技能実習生の実習実施者に対する平成30年の監督指導、送検等の状況を公表
厚生労働省は、このたび、全国の労働局や労働基準監督署が、平成30年に外国人技能実習生に対して行った監督指導や送検等の状況について公表した。
平成30年の監督指導・送検の概要は以下のとおり
・労働基準関係法令違反が認められた実習実施者は、監督指導を実施した7,334事業場
(実習実施者)のうち5,160事業場(70.4%)
・主な違反事項は、(1)労働時間(23.3%)、(2)使用する機械に対して講ずべき措置など
の安全基準(22.8%)、(3)割増賃金の支払(14.8%)の順に多かった
・重大・悪質な労働基準関係法令違反により送検したのは19件
参考URL: https://www.mhlw.go.jp/content/11202000/000536124.pdf
就職氷河期支援施策の取組について
厚生労働省は今般、令和2年度の就職氷河期支援施策関連の概算要求状況及び既に運用改善等により実行に移している施策について取りまとめたものを公表した.。併せて、各地域において就職氷河期支援に精力的に取り組んでいただけるよう、今般取りまとめた施策等について各都道府県関連部局、各都道府県労働局に通知し、必要な支援を行っていくこととしている。
<参考URL>
・令和2年度概算要求 就職氷河期世代支援プログラム関連予算について
https://www.mhlw.go.jp/content/12602000/000542639.pdf
・運用改善等により実行に移している施策
https://www.mhlw.go.jp/content/12602000/000542625.pdf
堀越 敬太
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