グローバル人材には、「海外でのビジネス展開において高い成果を出す」ことを期待しますので、語学力や異文化理解などといったコミュニケーション力が重視されがちです。
しかし、「海外市場におけるステークホルダーとの良好な関係を構築して、自社のビジネスを成功に導き、永続的な企業優位性を高める」ことを真の目的に位置付けると、コミュニケーション力だけで対応することは現実的ではありません。

【柔軟な対応力】
異文化の歴史・価値観を理解した上で、既成概念にとらわれず臨機応変に対応する
【イノベーション力】
多様な価値観から共通要素を見出して、新たな価値観によるビジネスモデルを構築する
【論理的展開力】
立場や感情を根拠にすることなく、事実や前提を基に本質的な結論や仮設を展開する
【交渉・折衝力】
相手の本質的なニーズを踏まえた上で、自らの主張を共有させて双方合意に至る
【愛国心】
自己と自国の幸せ・発展のために、チャレンジングな自己の役割や責任を全うする

上記要件はあくまでも一例で、全てを網羅しているわけではありませんが、語学力や海外知識は専門力と位置付けて、「多様性を重んじた利他の精神から生まれる価値創造」をキーワードにして要件定義をすることが大切になるでしょう。