Smart HR導入において検討したいこと
現在自社で全て人事業務を行っていますが、SmartHRというシステムで社会保険手続きの効率化ができると聞き、導入を検討しています。
どれくらい業務効率化ができるか不明確な部分があります。もし導入事例、検討事項などがあれば教えていただきたいと思います。尚、入社退職時の手続き書類は人事が手書きで記載し、それ以外の手続きは社員にフォーマットを配布し社員が記載したものを人事でチェックして官公庁に提出しています。年末調整も全て自社で行っており、社員に各書類を手書きで提出させています。
回答
各社、業務フローが異なるため、一概には言えませんが導入の際の検討事項の一例としてお答えいたします。
貴社の場合ですと、効率化できる部分とできない部分が想定されます。
以下、「概要」と「実際の利用シーン」を書き出したものをご確認いただき、どれくらいの工数削減が見込めるか、総合的にご検討いただければと思います。
「概要」
貴社現状:社員が手書きで手続き書類作成
導入後 :WEB上で社員が「Smart HR」に入力し書類作成
社員の作業の手間は、手書き→手打ちとなるだけなので大幅には変わらないと思われます。一方で、貴社人事としては「Smart HR」 に入力された情報をもとに「人事管理・給与計算システム」への登録や各種手続きに利用できるため、一定の工数削減が見込めます。具体的に利用シーンを見ていかないと分かりづらい部分がありますので以下、利用シーンを記載しております。 ※時間→H 分→Mと記載しております。
「実際の利用シーン」
【入社時フロー】
■社員
入社までに社員に「Smart HR」に情報を入力してもらうことになります。(この時点では、社員にとって手間が発生します)<工数概算:1H/1人 増加>(※予想です。実際に貴社の現状をご確認ください。 )
■ 貴社人事
現状は、社員から提出された書類をもとに貴社人事で「人事管理システム」や「給与計算システム」に情報を入力されているかと思われます。「Smart HR」を導入することで現在使用している「人事管理 システム」や「給与計算システム 」に社員情報を入力する手間を削減することができます。<工数概算:40M/1人 削減>(※予想です。実際に貴社の現状をご確認ください。 恐らくこの作業時間の短縮が一番インパクトが大きいと思われます。)
■社会保険
「Smart HR」 に入力されている情報をもとに社会保険の資格取得手続きを行うことができるので、手書きでの書類作成の手間が減ります。<工数概算:10M/1人 削減>(健康保険・厚生年金保険・雇用保険)(※予想です。実際に貴社の現状をご確認ください。 )
【身上異動発生時フロー】
■扶養の追加(子の出生・婚姻など)
社員が「Smart HR」を通じて家族情報を入力し、ワークフローで人事に対して確認依頼を行います。<工数概算: 従来と変更なし>(従来は社員が手書きしていたものが、システム入力に置き換わるのみ)
その後人事でチェックし、入力に問題がなければ必要な添付書類などと一緒に原本を人事に送るよう依頼します。 <工数概算:従来と変更なし > (社員から届いた書類をチェック)
■配偶者・子を扶養から外す
社員が「Smart HR」を通じてワークフローを申請し、人事でチェックし、問題がなければ原本を送ってもらうよう依頼します。この手続では、既に取得している情報をもとに手続きが行えるため、書類を手書きする手間は削減できます。人事の手間は従来と変更ありません。
<工数概算:30M削減/人>(社員)(※予想です。実際に貴社の現状をご確認ください。 )
【退職時フロー】
退職時には、資格喪失届と離職票を作成する必要がありますが、貴社が現在どのようなやり方で上記書類を作成されているかわからない部分がありますので一概に言えませんが、手書きしてハローワークにご持参されているのであれば、「Smart HR」にある情報と、給与データを直接入力することで、資格喪失届と離職票作成が作成でき、電子申請を行うことができるため、手書きとハローワークご持参されていた分の時間を削減することができると思われます。
【年末調整時】
「Smart HR」を導入することで、社員全員が手書きで年末調整書類を記載されている部分が、WEB上で必要情報を入力することに置き換わります。年末調整情報が入力しやすいように、フォーマットが質問形式になっているので社員にとってわかりやすいというメリットがあります。
人事にとって、いままで紙からデータ起こしを行っていた手間を削減できます。社員入力データと添付書類が間違っていないかというデータチェックや、去年から人事情報に変更があったかどうかのチェックを行っていただく手間や「人事管理・給与計算システム」へ反映する分の工数削減は見込めません。
○懸念事項
「Smart HR」で給与計算はできないため「Smart HR」の人事データを、
現在利用中の「人事管理・給与計算システム」に都度連携していく必要があります。人事マスタが2つ存在することで、管理が煩雑になることが懸念されます。
「Smart HR」の夜間メンテナンスがある場合もあり、給与計算期間と重なる場合は事前にデータを「人事管理システム」や「給与計算システム」に連携させておく必要がありますので、ご注意いただければと思います。
以上
貴社の場合ですと、効率化できる部分とできない部分が想定されます。
以下、「概要」と「実際の利用シーン」を書き出したものをご確認いただき、どれくらいの工数削減が見込めるか、総合的にご検討いただければと思います。
「概要」
貴社現状:社員が手書きで手続き書類作成
導入後 :WEB上で社員が「Smart HR」に入力し書類作成
社員の作業の手間は、手書き→手打ちとなるだけなので大幅には変わらないと思われます。一方で、貴社人事としては「Smart HR」 に入力された情報をもとに「人事管理・給与計算システム」への登録や各種手続きに利用できるため、一定の工数削減が見込めます。具体的に利用シーンを見ていかないと分かりづらい部分がありますので以下、利用シーンを記載しております。 ※時間→H 分→Mと記載しております。
「実際の利用シーン」
【入社時フロー】
■社員
入社までに社員に「Smart HR」に情報を入力してもらうことになります。(この時点では、社員にとって手間が発生します)<工数概算:1H/1人 増加>(※予想です。実際に貴社の現状をご確認ください。 )
■ 貴社人事
現状は、社員から提出された書類をもとに貴社人事で「人事管理システム」や「給与計算システム」に情報を入力されているかと思われます。「Smart HR」を導入することで現在使用している「人事管理 システム」や「給与計算システム 」に社員情報を入力する手間を削減することができます。<工数概算:40M/1人 削減>(※予想です。実際に貴社の現状をご確認ください。 恐らくこの作業時間の短縮が一番インパクトが大きいと思われます。)
■社会保険
「Smart HR」 に入力されている情報をもとに社会保険の資格取得手続きを行うことができるので、手書きでの書類作成の手間が減ります。<工数概算:10M/1人 削減>(健康保険・厚生年金保険・雇用保険)(※予想です。実際に貴社の現状をご確認ください。 )
【身上異動発生時フロー】
■扶養の追加(子の出生・婚姻など)
社員が「Smart HR」を通じて家族情報を入力し、ワークフローで人事に対して確認依頼を行います。<工数概算: 従来と変更なし>(従来は社員が手書きしていたものが、システム入力に置き換わるのみ)
その後人事でチェックし、入力に問題がなければ必要な添付書類などと一緒に原本を人事に送るよう依頼します。 <工数概算:従来と変更なし > (社員から届いた書類をチェック)
■配偶者・子を扶養から外す
社員が「Smart HR」を通じてワークフローを申請し、人事でチェックし、問題がなければ原本を送ってもらうよう依頼します。この手続では、既に取得している情報をもとに手続きが行えるため、書類を手書きする手間は削減できます。人事の手間は従来と変更ありません。
<工数概算:30M削減/人>(社員)(※予想です。実際に貴社の現状をご確認ください。 )
【退職時フロー】
退職時には、資格喪失届と離職票を作成する必要がありますが、貴社が現在どのようなやり方で上記書類を作成されているかわからない部分がありますので一概に言えませんが、手書きしてハローワークにご持参されているのであれば、「Smart HR」にある情報と、給与データを直接入力することで、資格喪失届と離職票作成が作成でき、電子申請を行うことができるため、手書きとハローワークご持参されていた分の時間を削減することができると思われます。
【年末調整時】
「Smart HR」を導入することで、社員全員が手書きで年末調整書類を記載されている部分が、WEB上で必要情報を入力することに置き換わります。年末調整情報が入力しやすいように、フォーマットが質問形式になっているので社員にとってわかりやすいというメリットがあります。
人事にとって、いままで紙からデータ起こしを行っていた手間を削減できます。社員入力データと添付書類が間違っていないかというデータチェックや、去年から人事情報に変更があったかどうかのチェックを行っていただく手間や「人事管理・給与計算システム」へ反映する分の工数削減は見込めません。
○懸念事項
「Smart HR」で給与計算はできないため「Smart HR」の人事データを、
現在利用中の「人事管理・給与計算システム」に都度連携していく必要があります。人事マスタが2つ存在することで、管理が煩雑になることが懸念されます。
「Smart HR」の夜間メンテナンスがある場合もあり、給与計算期間と重なる場合は事前にデータを「人事管理システム」や「給与計算システム」に連携させておく必要がありますので、ご注意いただければと思います。
以上
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