【日本の男女格差は144カ国中114位!?】女性の社会進出の現状と対策について
「女性の平均給与は男性の73.0%」
あなたはこの数字を見てどう思いましたか?こちらの数字は、内閣府男女共同参画局が発表している数字です。
ユニリーバ社が販売しているヘアケア商品「LUX」が始めたキャンペーンでこのような記事が出ています。(こちらをご覧ください)
また、Yahoo!ニュースにも日本の男女格差についての記事が載せられています。(こちらをご覧ください)
実は、日本での女性の社会進出における現状は世界と比べて遅いといわれています。なぜ、このような現状なのでしょうか。今回は、女性の社会進出についてお話させていただきます。
1. 女性の社会進出は遅れ気味?
アベノミクスで女性の社会進出が促されていても、進出を阻んでいる環境や制度などがあります。例えば、育休や産休が取得しにくい環境や、育休を利用せずに退職をしていくといったケースがあります。福利厚生の一環として育休制度を設けている会社は多くあるのに、上手く利用できていないのが問題視されています。なぜ、上手く利用できないのでしょうか。その背景をみていきたいと思います。
(1) 問題点は出産と仕事の両立
女性の社会進出における大きな問題点は、出産・育児と仕事の両立であるといわれています。近年、日本では長時間労働が問題視されています。企業で働くこと=長時間労働と思われている方も少なくはないはずです。これが、出産・育児と仕事の両立を難しくしているといえるのかもしれません。
(2) 環境に問題がある?
上記で述べたように、育休や産休制度があるのに上手く利用できていない方が多いのが現実です。理由は、職場環境にあるといわれています。なぜ、職場環境に問題があるのでしょうか。それは、人手不足による忙しさで制度が取りづらいことや、マタニティハラスメント(妊娠や出産をした女性が不当は扱いを受けること)の被害が発生しているからです。マタニティハラスメントは5人に1人の割合で被害経験があり、また、表面化しにくい社会課題ともいわれています。
2. 女性が働きやすい職場の5つの条件
女性が働きやすい会社とは、どのような職場なのでしょうか。条件はいくつかありますが、今回は5つの条件をご紹介させていただきます。
(1) 女性が働きやすい雰囲気
社員のやる気、仲が良いといった精神的なものだけではなく、作業がスムーズに進められるように相談や意見交換が活発であったり、スキルを向上するための研修が充実していたりすることなども含まれます。仕事をする上では、職場の雰囲気はとても大切になります。
(2) 男女差がない
男性と女性では労働条件で差が出る場合があります。給与・待遇の面では、男性のみに支給される手当があったり、仕事の成果に応じた評価(給与・昇進など)をしていたりすることで、男性が有利になっている場合があります。仕事内容の面では、女性には責任のある重要な仕事が任されないなどがあります。こういった環境では、満足な働き方は難しいです。
(3) 労働時間が適正であり、融通が効く
労働時間が適正でなければ、働きやすい環境とはいえません。また、自分や家族(子どもなど)の急な体調不良などに対応できるような、融通の効く労働ができる職場は、女性にとって働きやすい職場といえるでしょう。
(4) 各種制度が利用しやすい
産休や育休など、家庭と仕事の両立を目指す女性にとっての制度は、法によって定められているため、ある程度はどの会社にも用意されているはずです。しかし、その制度が上手く利用できていないのが現状です。何よりも重要なのは、制度が利用しやすい雰囲気が整っているかどうかです。産休や育休などの制度を利用する女性をサポートする雰囲気が、職場の男性、女性、管理職全員に備わっていなければなりません。妊娠・育児中は、どうしても労働時間が制限されます。こういった働き方を職場の全員が受け入れ、支援していく雰囲気が作られている必要があります。
3. 女性が活躍する会社BEST10
ここでは、働く女性のキャリアとライフスタイルを応援する女性誌『日経WOMAN』(発行:日経BP社)と日本経済新聞社グループの「日経ウーマノミクス・プロジェクト」が実施した「企業の女性活躍度調査」を基に作られた「女性が活躍する会社BEST10」をみていきます。
(1) 第一生命保険
第一生命保険では、約5万6000人のうち9割が女性です。社員の意識・風土改革、女性の能力開発、女性リーダー育成、ワークバランスと全方位に目配りをした施策を継続しています。
(2) 住友生命保険
住友生命保険では、両立支援制度や残業削減施策などワークライフバランス度が特に高いといわれています。週1日の早帰りを徹底しており、パソコンは20時に強制的にシャットダウン、遅くまで残業できないという制度を導入しています。
(3) セブン&アイ・ホールディングス
セブン&アイ・ホールディングスでは、女性管理職(課長級)は23.0%、女性役員は23人と全役員の14.5%を占めています。育児・介護をしながらでも働き続けることができる制度を導入しています。
4. まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は女性の社会進出についてお話させていただきました。アベノミクスで女性の社会進出が促されているのに、まだまだ女性が働きにくい環境がたくさんあります。女性が働きやすい環境には、各種制度の充実はもちろんですが、それらを利用しやすい雰囲気をつくることが重要となります。お互いを理解し合い、女性も男性も働きやすい社会を目指していきましょう。
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