育児休業の繰り上げ終了は拒否できますか?

1歳までの育児休業を取得している社員より、保育園が決まったため4月に繰り上げ復職したいとの申出があり、復職後はお迎えの都合で日所定6時間の時短勤務・車通勤を希望しています。
そこで、弊社では車通勤は承認制ですが、当該社員の所属事務所では公共交通機関の利便性が高いこともあり他社員からの申出も含め車通勤は断っていること、お迎えに間に合わなければ6時間未満の時短も可能であることを伝えました。
すると公共交通機関による通勤が難しいとのことで、4/10復職、4月末退職の申出がありました。
弊社としては4月末まで育休としそのまま退職の流れがスムーズと思うのですが、本人が申し出ている以上、4/10に復職させなければならないでしょうか。

回答

育児休業を繰り上げて復職することは可能ですが、労働者の意思だけでは行うことができません。
育児介護休業法においては育児休業終了日の繰り上げ変更に関する規定がないこと、また会社が代替人員の確保や配置変更等を行っている場合もあることから、会社の体制が整っていなかったり人件費等が予定より早く発生するという問題が発生すること等が理由となります。
よって、必ずしも当該社員の希望日に復職させる義務はなく、例えば育休終了日を繰り上げる場合4/30でないと認めないことも可能です。
最終的には当該社員と話し合ったうえで育休終了日を決定いただくこととなります。
(ただし就業規則で繰り上げ終了について独自に定めている場合は、その規定に従う必要があります。)

なお、今回のケースでは本人は時短+車通勤でなければ送迎に間に合わないが、会社が時短は認めるが車通勤は認めず、結果現実的に両立が困難となり育休終了後退職という流れになり得るという事情があるため、後に本人から育児を理由に実質的に退職を余儀なくされたと主張される可能性があります。
そのリスク対策として、時短の条件など会社が提示した選択肢、車通勤を認めない理由、退職に至るまでの本人の意思・発言等を記録として残しておくことをお勧めいたします。
The following two tabs change content below.

HALZ人事メディア

人事実務の専門家集団「社会保険労務士法人HALZグループ」のwebメディア。人事制度、採用、労務、HRtech、法改正など旬の人事ニュースを掲載。実務に役立つExcelツールも無料配信中!

最新記事 by HALZ人事メディア (全て見る)

公開日: 労務管理 育児介護休業

PAGE TOP ↑