手術後の従業員を業務に従事させていい?

私傷病により手術を受けた従業員がおりますが、手術の翌日に本人より「業務に従事したい」との申し出がありました。

具体的には、PCを使用して部下への指示出しなどの業務を行いたいとの意向です。

このような場合、本人の希望があれば、業務に従事させても差し支えないものでしょうか。

回答

従業員が私傷病による手術を受けた直後に業務復帰を希望した場合であっても、会社はその申し出を直ちに受け入れるのではなく、慎重に対応する必要があります。
たとえ本人に就労の意思があり、「問題ない」と自己判断していたとしても、会社には労働契約法上の「安全配慮義務」があり、従業員の健康状態に十分配慮する責任があります。
復職を認めた結果、病状の悪化や再手術などに至った場合には、会社の責任が問われるおそれもあります。

また、本人の申告だけでは就労の可否を正確に判断することはできません。
特に手術の翌日という早期の段階では、たとえPCでの指示出しといった軽作業であっても、医師の医学的見解を確認することが不可欠です。
したがって、復職にあたっては、主治医による診断書や意見書を求め、業務遂行が可能かどうか、また必要な就業制限の有無を確認する必要があります。

医師から短時間勤務や在宅での限定業務など、一定条件のもとで就労が可能とされた場合には、「条件付き復職」として受け入れることも検討できます。その際は、業務の範囲や責任を明確にし、社内規定に基づいて適切に運用することが重要です。

このように、本人の意向だけをもって復職を認めるのではなく、医師の判断を踏まえて医学的・労務管理上の観点から慎重に検討し、必要に応じた調整を行ったうえで復職の可否を判断することが、会社として適切な対応であると考えられます。
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