65歳を超えた者の雇用制度をどう設計するか

現在、60歳定年後の再雇用で契約している社員がおり、規程どおりに進めると次の3月に再雇用の上限年齢である65歳を迎え退職となります。
しかし、現場と本人の意向としては勤務を続けてほしいとのことです。
高年齢者の雇用としてどのように対応すればよいでしょうか。

回答

65歳を超える方の就業機会については、現在は努力義務として次の方法がございます。
<高年齢者就業確保措置>
・70歳まで定年年齢を引き上げ
・70歳までの再雇用制度を導入
・定年制を廃止
<創業支援等措置>
・70歳まで継続的に業務委託契約を締結する制度を導入
・70歳まで継続的に自社等の社会貢献事業に従事できる制度を導入

会社様の年齢構成によっては、65歳を超える方の比率が大きい場合もございますので、義務化に先立って上記の制度を導入することも良いでしょう。

65歳を超える方がまだ少ないのであれば、制度導入するまでは行わず、個別の対応として65歳を超えてからも業務委託契約や再雇用によって就業を継続することも現在のところは問題ございません。
業務委託契約の場合、会社として制度導入する場合には、対象者を選定することができますが恣意的な運用が可能となる選定基準は認められません。また、労使にて業務委託契約による就業機会確保の計画について同意を行う必要がございます。
個別の対応にて業務委託契約を行う場合も、対象者を限定して問題ございません。

65歳を超えて再雇用を行う場合、5年を超えて有期雇用を行うことになりますので、無期雇用転換の権利をご本人様が得ることになり、ご本人様がその権利を行使するならば、会社は受け入れなければなりません。
ただ、有期雇用特別措置法に基づいた労働局への手続きにより認可を受けた会社様については、継続雇用の高齢者がいたとしても、その方に無期転換権は発生しないとする特例がございます。再雇用をご検討の場合は、こちらの手続きを活用されることが労使双方にとって良いかと存じます。
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公開日: 退職・再雇用・退職金

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