配偶者の海外赴任に帯同。育児休業は引き続き可能?

育児休業を取得している社員がいます。お子さんが1歳の時に保育所に入れなかったため、休業期間を延長しています。この社員の配偶者が海外赴任することが決まり、帯同することとなりました。この場合は引き続き育児休業することができるのでしょうか。なお、赴任期間は3年、出国はお子さんが1歳4か月頃になる予定と聞いています。また、弊社の育児休業規程は、子が1歳になる時点で保育所に入所できない場合は1歳6か月まで、あるいは、2歳まで延長することができると定めています。

回答

お問い合わせの社員は1歳6か月までは育児休業が可能です。
また、1歳6か月時点で保育所に入所できない通知書があれば、2歳まで育児休業を延長することができますが、そうでない場合は育児休業は終了となります。

当該社員は配偶者の海外赴任に帯同し、3年は国外滞在とのことで、転出の届出をされるかと存じます。(おおむね1年以上国外に滞在する予定のある方は、原則海外への転出の届出が必要とされています。)1歳6か月時点で出国しているため、保育所利用申込を取り下げまたは取消となる可能性がありますので、市区町村にご確認下さい。

1歳6か月時点で保育所に入所できない通知書がなく、育児休業が終了となりますと、復職できるかが問題となります。
在宅でも可能な業務があるか検討し、在宅勤務が困難であれば、いつ頃であれば復職できるかを当該社員と協議いただくこととなります。

もし貴社に海外赴任帯同に関する休職の規定があれば、それに従って下さい。そのような規定がなく、例外的に育児休業の延長を認める、あるいは就業規則の休職に関する規定を適用するなども考えられますが、次に同様の社員が出た際に、個人ごとに異なる対応とならないよう、ある程度の基準を設けた方が良いでしょう。

なお、雇用保険の育児休業給付は、子が1歳6か月に達する日の前日まで受給できます。
1歳6か月以降も休職を認める場合、健康保険、厚生年金保険については、「1歳(1歳6か月または2歳)から3歳に達するまでの子を養育するための育児休業の制度に準ずる措置による休業」であるときは、保険料免除となります。
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公開日: 労務管理 育児介護休業

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