2024年4月1日からの労働条件の明示の変更につきまして

4月1日からの法改正で、労働条件の明示のルールが変更になるかと存じます。
下記2点につきまして、ご教授いただければ幸いです。

➀4月1日以降の契約であっても、3月中に雇用契約を締結した場合は、新制度に適用した雇用契約書でなくても問題ございませんでしょうか。

➁当社の嘱託雇用の就業規則では65歳までと記載しておりますが、実態として65歳以降も契約を更新し続けており、また再雇用規程でも雇用の上限は65歳となっております。実際は65歳以上で雇用している場合の、契約書の契約上限はどのように記載すればよろしいでしょうか。

回答

①につきまして結論から申し上げますと、 2024/3/31以前に雇用契約を締結した場合には、2024/4/1からの法改正の内容が組み込まれた雇用契約書で結ぶ必要はございません。
また、契約の締結が3月中であれば、ご本人様と結んだ締結期間につきましては改正前のルールを記載した契約の内容が適用されます。

②今回の場合、65歳以上の再雇用契約書での更新上限は「無」と記載する形になってしまうかと存じます。
更新の上限を設けてしまうと、規程とは違う運用になり、労働者とのトラブルに発展してしまう可能性がございます。
更新上限を「無」にし、実際に退職していただきたい場合には本人と話し合いを行い、退職勧奨や会社都合の退職といった対応になってしまうかと存じます。
また最も良い方法としては、再雇用規程を実態に合わせる方法になります。
今一度、貴社における65歳以上の方の雇用プランを考察いただき、貴社における雇用の最上限を設ける、あるいは設けないことを定め、その旨を規程に追記をすることをお勧めいたします。令和3年4月に高年齢者雇用安定法が改正となり、70歳までの雇用あるいは就業確保が努力義務となっているかと存じます。
このことも視野に入れたうえでの再雇用規程の見直しをしていただくとよいかと存じます。
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公開日: 労務管理 就業規則 採用・雇用

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