死産となった場合の産前産後休業の取り扱いについて

弊社の従業員で出産予定日前に、死産となった者がおります。
死産となった場合の産前産後休業の取り扱いについてご教授ください。

回答

まずは、妊娠4か月(85日)以上経過した場合の分娩かをご確認ください。
労働基準法における出産の定義は「妊娠4か月(85日)以上経過した場合の分娩」となります。
上記に該当する場合は、死産であっても通常の出産と同様に取り扱います。
そのため、使用者は請求があれば産前休業を取得させなければならず、産後8週間を経過しない女性を就業させてはならないこととなります。
(ただし、産後6週間を経過した女性が請求した場合において、その者について医師が支障がないと認めた業務に就かせるごとは、差し支えないとしています。)

社会保険料の手続きについても通常の出産と同様に取り扱います。
そのため、健康保険法の出産育児一時金、出産手当金の受給が可能となり、
産前産後休業期間の保険料免除も適用されますので、お手続きの漏れに注意していただく必要がございます。

また、妊娠4か月(85日)以上経過していない場合は、労働基準法上の出産とは認められません。
そのため、使用者は産前産後休業を認める義務はありませんが、母体保護の観点から欠勤等でお休みいただくのが望ましいかと存じます。
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