雇用保険に過去加入しているかわからない者の手続き方法はどうすればよいか

4月の新卒入社者の入社書類の内、提出書類に雇用保険被保険者証がありますが
「自分が雇用保険に加入していたかどうかわからない」という方がおりました。
その場合、新規取得で手続きをしても問題ないでしょうか。

回答

まず、ご本人が雇用保険に加入していたかどうかを確認する手段として下記が考えられます。
1.ハローワーク(公共職業安定所)への情報照会
2.過去勤務していた事業所への問い合わせ
3.過去の給与明細や源泉徴収票の雇用保険料(社会保険料)の控除の有無の確認

上記方法にて確認をすれば、その方が雇用保険に加入していたかどうかを確認することが可能です。
1の方法であれば実際に雇用保険被保険者証がハローワークから(再)発行されますし
2の方法でも事業主に雇用保険被保険者証、もしくは雇用保険喪失証明書(離職票)を
送付するよう依頼をすることも可能かと存じます。
時間的な理由などで取り急ぎ3の方法だけで確認をし、実際雇用保険に加入していた事が分かった場合は雇用保険の取得手続きの際、新規ではなく再取得とし、(雇用保険に加入していた)前職の社名、退職日等を申し出ることにより、ハローワークの方で氏名や生年月日、マイナンバー等と照会をして
その方の保有する雇用保険番号にて手続きを行ってくれることも可能です。
実際の手続き方法はハローワークによって異なる場合がありますので事前にお問い合わせ頂いたほうが良いかと存じます。

また、本当は雇用保険番号があるにも関わらず新規で手続きをし、その申請が通ってしまった場合
一人で二つの雇用保険番号を持つ事になってしまいます。
失業給付等の受給の際に、過去の自身の勤務していた情報がバラバラになってしまい
受給額や受給期間が本来のものより少なくなってしまう可能性もあります。
雇用保険に加入していたか分からないからと言って、安易に新規取得の手続きをしてしまうと
将来その方にとって不利益になってしまう可能性があります。
雇用保険は制度の趣旨やどのような際に役立つのかなど、健康保険より目立ちにくい部分があり
内容が理解できていない方も多いかと思われます。
新卒の入社者の方であれば、なおさらそういった部分のレクチャーや説明をされた方が
今後の為にも良いのではないかと存じます。
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