評価を公平公正に行うために

毎年評価を行っていますが、評価者の評価にばらつきがあり、調整や是正に苦労しています。来年度に向けて評価者に指導したいと思っているのですが、公正に評価するためのポイントや日頃気を付けることなどがありましたら教えていただけますでしょうか。

回答

ご質問ありがとうございます。
評価の結果の状況やどのようにばらつきがあるか、評価者の状況や社風など総合的に把握しないと具体的には回答することが難しいですが、基本的かつ一般的に言われていることをまとめて、回答いたします。
①まずは、よく観察すること・・・日常的に態度や言動を観察して、可能な限り記録をして、評価の時期に困らないように、また、あやふやな記憶で評価することがないようにします。記憶だけに頼ると、直近の事実だけが評価に反映されてしまいますし、悪い出来事とは覚えているが、良いことは忘れがちです。従いまして、良いことだけでも記録、メモを取っておくことが大切です。
②仕事内容と等級基準を知っておくこと・・・部下の仕事の種類と等級の要求する能力や役割を基準として職務とのつながりをわきまえて評価します。特に仕事を与える時には等級を意識することが大切です。
③よく分析すること・・・ある評価項目について非常に優れていても、他の項目も同じように優れているとは限りません。評価内容が求めているものは何かを十分理解しておくことが大切です。
④価値判断をしないこと・・・先入観が働くと評価が偏る可能性がありますので、先入観やバイアスに気づくことも大切となります。
⑤評価期間外の事実を考えない・・・割と起こしがちなのが、評価期間外の事象について影響を受けてしまうことです。あくまでも評価期間の事象にフォーカスすることが大切となります。
⑥自分を評価の尺度にしないこと・・・技術系や専門系の職種の場合起こりやすいです。評価者自身を基準にしてしまい、比較してしまうこと気を付けなくてはなりません。昔の自分、若い頃のことなどを持ち出して見比べてしまうことは、案外やりがちです。あくまでも評価基準に基づかないといけません。
⑦評価を行う時間と場所を確保する・・・何かを行いながら、また、騒然とした職場などでは、集中もできませんし、だれかに話しかけらる可能性も高くなります。そうすると評価の視点が乱れますし、混乱してしまいますので時間と個室を確保して集中して、一気に仕上がることが大切となります。
⑧公平=色眼鏡をかけない、公正=ルール通り、行うことが大切です。

これら以外にも多くありますが、まずは、この8点に気を付けて実施してみてください。また、評価者研修は、必ず、継続して実施することをおすすめします。(1,2回では不十分です)
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