社員に送迎を行わせる場合の注意点を教えて!
派遣会社Aより派遣社員Bを受け入れることになりました。
弊社は郊外にあり、最寄りのバス停から少々離れているため、自家用車での通勤を認めております。Bは車を所有しておらず、A社が送迎をする予定だったのですが、他の派遣先との兼ね合いでBの送迎ができないため、受入開始から2週間だけ弊社の社員に送迎をお願いできないかと相談を受けました。2週間後にはA社が送迎できる見込みだそうです。2週間の諸費用はA社が負担すると言っています。
弊社社員に通常業務に加え自家用車で送迎を行わせるにあたり、給与や経費を弊社が支払う場合とA社が支払う場合、それぞれどのような注意点がありますか。
なお、弊社は製造業で、1日の所定労働時間は8時間、休日は土日の完全週休二日制です。
回答
通常業務に送迎の業務が加わることで、おのずと所定労働時間を超えてしまうため、主に注意が必要なのは時間外に関することと労災が発生したときです。この2点に絞って説明します。
なお、送迎を行う社員をCとします。
(1)貴社の業務として社員Cに送迎を行わせる場合
[時間外]
貴社にて「時間外労働・休日労働に関する労使協定」(36協定)が締結されている必要があります。所定労働時間を超えた時間について時間外手当を支払わなくてはなりません。
[労災はどうなる]
C宅からB宅までが通勤災害、B宅から貴社での業務を経てB宅までBを送り届けるところまでが業務災害、B宅からC宅までが通勤災害となります。
(2)A社と社員Cが雇用契約を締結し、A社社員として送迎を行わせる場合
貴社が副業可能であれば、こちらも考えられます。
[時間外]
原則として後から労働契約を締結した会社に時間外手当の支払義務があるとされています。よってA社が時間外手当を支払うこととなります。A社においても36協定が締結されていなければなりません。
[労災はどうなる]
C宅からB宅までがA社における通勤災害、B宅から貴社までがA社における業務災害、貴社業務終了後、B宅までBを送り届けるところまでがA社における業務災害、B宅からC宅までがA社における通勤災害となります。
なお、令和2年(2020年)9月より複数の事業場で働く労働者について、全ての就業先の賃金額を合算した額を基礎として、保険給付額が決定されることになっています。
貴社、A社ともに旅客業ではありませんので、第2種運転免許は不要です。
自家用車の業務利用に関する規程があれば、そちらに沿って運用することとなります。もしなければ、Cの自動車保険の内容を再確認し、順守事項や事故・違反があったときの対応などを取り決める必要があります。
また、2週間とはいえ通常業務外のことを行わせるわけですから、Cに負荷がかかりますので、十分な説明と理解が必要でしょう。
貴社はバス停から離れているとのことですが、バス通勤が不可能でなければBにバス通勤してもらうことや、Bの受入開始時期をずらすこともご検討下さい。
なお、送迎を行う社員をCとします。
(1)貴社の業務として社員Cに送迎を行わせる場合
[時間外]
貴社にて「時間外労働・休日労働に関する労使協定」(36協定)が締結されている必要があります。所定労働時間を超えた時間について時間外手当を支払わなくてはなりません。
[労災はどうなる]
C宅からB宅までが通勤災害、B宅から貴社での業務を経てB宅までBを送り届けるところまでが業務災害、B宅からC宅までが通勤災害となります。
(2)A社と社員Cが雇用契約を締結し、A社社員として送迎を行わせる場合
貴社が副業可能であれば、こちらも考えられます。
[時間外]
原則として後から労働契約を締結した会社に時間外手当の支払義務があるとされています。よってA社が時間外手当を支払うこととなります。A社においても36協定が締結されていなければなりません。
[労災はどうなる]
C宅からB宅までがA社における通勤災害、B宅から貴社までがA社における業務災害、貴社業務終了後、B宅までBを送り届けるところまでがA社における業務災害、B宅からC宅までがA社における通勤災害となります。
なお、令和2年(2020年)9月より複数の事業場で働く労働者について、全ての就業先の賃金額を合算した額を基礎として、保険給付額が決定されることになっています。
貴社、A社ともに旅客業ではありませんので、第2種運転免許は不要です。
自家用車の業務利用に関する規程があれば、そちらに沿って運用することとなります。もしなければ、Cの自動車保険の内容を再確認し、順守事項や事故・違反があったときの対応などを取り決める必要があります。
また、2週間とはいえ通常業務外のことを行わせるわけですから、Cに負荷がかかりますので、十分な説明と理解が必要でしょう。
貴社はバス停から離れているとのことですが、バス通勤が不可能でなければBにバス通勤してもらうことや、Bの受入開始時期をずらすこともご検討下さい。
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公開日:
労務管理