社内報での個人情報の取り扱いについて、貴社の「個人情報取扱規定」が正しく作成されてることを前提としてご回答いたします。

1.情報を提示、開示の拒否について
　こちらは、「個人情報」の観点というよりも「プライバシー」の問題になります。「個人情報」とは、本人の氏名、生年月日、住所等の記述により特定の個人を識別できるものです。「プライバシー」とは、個人や家庭内の私事・私生活、個人の秘密。また、それが他人から干渉・侵害を受けない権利、最近では、自己の情報をコントロールできる権利という意味も含めて使用さています。個人情報保護法や個人情報保護についての規定は、企業が「個人情報」を適切に取り扱うものを示したものであり、プライバシーの保護を直接の目的とはしておりません。ただし、このような法律があることで意図しない「個人情報」の取り扱いが抑制され、結果的にプライバシーも保護されるようになっているとは言えます。
　今回の社内報では社内の従業員の皆様の顔と名前が一致することで、業務が円滑になるという目的であると推察いたします。社員の顔写真の提供については、人によってはセンシティブな面になるかと思いますので、その取り扱いについては慎重に検討されるのがよろしいかと存じます。ただ、写真の掲載を拒否された場合、そもそもの「見える化」の目的が果たせなくなるように感じます。その場合、似顔絵ソフト等、簡単に画像を加工できるものがございますので、このようなものを利用したりすることもご検討いただけたらと存じます。また、趣味嗜好を掲載する場合は、任意とされた方が良いと存じます。

2. 取扱いルールの作成
　社内報は社外秘、持ち出し禁止等のルールを決められると良いかもしれません。
また、紙媒体の場合も社内インフラの場合もセキュリティー面について今一度ご確認いただけたらと存じます。