退職後の保険手続・給付の注意点とは? ~「任意継続」と「傷病手当金」~

【質問】

私傷病により、約3ヵ月にわたって長期欠勤をしている、在籍6ヵ月の社員がいます。欠勤期間は、傷病手当金を申請しておりますが、社員よりこのまま退職したい旨の希望があり、弊社も認めることとなりました。

社員から、退職後は、任意継続を希望し、傷病手当金を継続して受給できるか、との相談を受けました。どのような説明や案内をすればよいか、教えていただきたいです。

回答

以下、①任意継続、②傷病手当金の継続給付、という形で、各々回答いたします。

① 任意継続
 任意継続被保険者となるためには、「資格喪失日の前日までに継続して2ヵ月以上の被保険者期間」があり、「喪失日から20日以内の申請」が必要となります。
 本件の場合、在籍期間により前者の要件を満たすことは確実であり、後者に関しては、20日以内に滞りなく申請するよう、社員に説明や案内をしましょう。すなわち、任意継続被保険者の申出書は、事業主を経由する必要はなく、添付書類が必要となる可能性も踏まえると、社員には早めに書類作成や添付書類の準備をしてもらうようにしましょう。
 被扶養者がいる場合、その者の収入等で変更がなければ、在籍時と同じように、被保険者の扶養に入れることができます。

② 傷病手当金の継続給付
 本件の場合、退職後も支給が継続されるか否かについては、「資格を喪失する日の前日までに継続して1年以上被保険者であった」という要件の検討が重要となります。
 「継続1年以上の期間」を考える上で、保険者が変わっても関係はなく、継続して(1日も欠かさずに)被保険者であれば要件を満たすことになります。ただし、任意継続被保険者であった期間は除くため、もし、その1年間に任意継続被保険者の期間があれば要件を満たさず、退職後の傷病手当金は支給されないことになります。
 入社前の被保険者期間の有無については(履歴書等であたりをつけることができなくもないが)、本人に実態を確認するのが確実で、それを踏まえて、支給継続の可否について回答されるとよいと思います。
 なお、継続1年以上の要件を満たし、かつ保険者が変わっている場合、現在の保険者から、以前の被保険者期間を証する書類の提出を求められることもあるので、手続上、必要な書類の詳細は、各保険者に聞いてみるとよいでしょう。
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