目標設定から達成に向けて

弊社では、人事評価制度を導入して運用しているのですが、目標の設定はできるのですが、その達成に導くためには、なかなかどうしたらいいのか、悩ましいところでもあります。何かいい方法などありますでしょうか。

回答

ご質問ありがとうございます。
概要のお話しなので、運用としてどのように行っているのか不明なのでヒントとしてご参考にしていただければと思います。

評価制度では、目標を設定すること(目標管理制度など様々)が行われますが、達成に向けてどのようにするか、については、現場の上司(評価者)のアドバイス、指導であったり、支援が中心となること多く、現場又は本人任せの部分が少なからずあると思われます。

目標の設定方法としてSMART基準など様々な設定方法がありますが、これは、あくまでも具体的な設定をさせるためのものであって、これによって達成できるとは限らないことはご承知のことと思います。
ある機関のアンケート調査では、多くのマネジャーもSMART基準による目標達成はできないと認識しており、それは、貴社でもお感じになっていると思います。

目標設定が具体的になっても達成できるか否かは別問題ということになります。
そこまで踏み込んだ制度ができていなければ、単なる評価するだけのものになってしまう可能性もあるのではないでしょうか。

では、どのようにすればいいのか、ということになりますが、これには、様々な分野(心理学などの分野などからも)からエビデンスが出ていますし、弊社の経験上でも言えますので一部の例となりますがご参考にして頂ければと思います。
その一つとしては、メンタル・コントラスティングという方法を用いる。これは、達成したいこと描き、その次に現実を明確に認識することによって、実現を邪魔する現在の状況を実際に克服できるかどうか、考えるようになります。

ただし、この順番が逆になる(先ず現実について、次に達成したいことを考える)と、今ある障害をしっかり認識することができなくなるので注意が必要です。
この手法は、実現可能な目標を追いかけているとき、その先にある障害を見つける能力を高め、目標が実現可能でない時、障害を見つける能力を低下させることとなります。
さらにこれに、計画(達成するにはどうやって行動を起こすかを計画)を決めておくとその達成率がより高まることが様々な研究でも明らかになっています。
これをさらに「もし~なら~しよう」という形にすると、効果がさらに高まります。(効果率0.8~0.9の手法です)

このような手法を目標設定と同時に行うことにより、達成確度が高まります。
あまりにも有名な手法でありながら、まだまだ活用されていないようでしたので、ご紹介しました。
このような簡単の手法から始めてみてはいかがでしょうか。
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公開日: 人事制度設計

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