【新型コロナウイルス】産休前に休業させることについて

コロナ感染拡大を受け、妊娠中の従業員の身体を心配しております。
休業させた方が通勤や職場で感染するリスクがなくなると考えています。
休業期間中は休業手当を支給する予定ですが、妊娠中の従業員を産前休暇前に休業させることについて気に留めておくべきことがあればご教示ください。

回答

厚生労働省は職場における新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向け、妊娠中の従業員等に配慮した休みやすい環境整備、テレワークや時差通勤の活用促進等の取組を要請をしました。妊娠中の従業員に配慮した働き方が会社には求められています。

しかし、従業員の健康を第一に考えたものであるとはいえ、本人の意思ではなく会社の判断で当従業員だけを休業させるのは、「妊娠・出産等を理由とする不利益取り扱い」(男女雇用機会均等法第9条)に当たる可能性があります。
また、休業期間中に支払われた休業手当の額によって、給付金額の計算元となる休業開始時賃金月額が決まりますので、休業手当の支給率によっては育児休業給付金の支給額が少なくなる場合も考えられます。

このような状況の中で妊娠中の従業員を働かせるのはご心配だとは思いますが、休業した場合にはどのようなメリット・デメリットがあるのか等をご本人に説明したうえで、まずはご本人の希望を確認されてみてはいかがでしょうか。

また、令和2年5月7日から男女雇用機会均等法に基づく妊娠中の女性労働者の母性健康管理上の措置が改正されました。
この改正では、妊娠中の女性労働者が、その作業等における新型コロナウイルス感染症に感染するおそれに関する心理的なストレスが健康保持に影響があるとして、医師又は助産師から指導を受けた場合、事業主はこの指導に基づき、必要な措置を講じる必要があるとしています。

◆妊娠中には労働基準法、男女雇用機会均等法により母性保護規定があります。

本人の申請に基づき、以下のような対応が必要となります。
・交通手段や通勤時間の変更、 ・勤務時間の制限・変更、 ・休憩時間の延長や休憩回数の増加


・軽易業務への転換、 ・危険有害業務の就業制限 等


◆妊娠中の体調には個人差があります。

妊娠中の従業員の取り扱いを就業規則や規程で一律に決めることもできますが、個人の体調だけでなく、担当業務内容によっては就業に制限があったり、逆に通常どおりの勤務が可能だったりとかなりの個人差がありますので、本人との事前相談は必要です。


また、体調の変化に応じて柔軟に対応することも必要です。


◆普段から、妊娠・出産・育児と働き方を会社として考えておきましょう。

従業員の就業中の出産、育児は、もはや特別なことではなくなりつつあります。職場の環境を整え、有能な従業員を失わないよう、会社としての取り組みを明確にしましょう。特にマタニティハラスメント等には注意が必要です。


また、くるみん、プラチナくるみんの認定を受ける等によって、企業を PR することにもなり、企業活動に良い影響が生まれる可能性もありますので、コロナ収束後の企業活動に向けても考えてみてはいかがでしょうか。

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公開日: 育児介護休業

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