休職を理由に社会保険は脱退できる?

弊社従業員がコロナ感染防止として自主的に1か月間休職を申し出てきました。

有給休暇等は使用するつもりはないとの事なのですが、その場合、社会保険は抜けることが出来るのかと質問をされました。

一度休職のタイミングで社会保険を抜けて休職を明けてから再度社会保険に加入するような手続きは可能なのでしょうか。

回答

休職をし、基本給等の支給が無くなった場合においても、社会保険料の支払いに関しては通常通り控除されます。その場合はマイナス支給となり従業員本人から社会保険料を徴収する必要が出てきます。

こちらを懸念され、社会保険を一時抜けたいというお申し出なのではと思われますが、原則休職によって社会保険資格を喪失する手続きは出来ません。
健康保険法第3条に「この法律において被保険者とは、適用事業所に使用される者及び任意継続被保険者をいう。」と定義されており、休職をしている方は「適用事業所に使用される者」に該当します。

社会保険の適用の条件は会社規模により変わってきますが、週の所定労働時間等がキーになります。この所定労働時間は実際に働いた時間ではなく、契約上の時間になりますので仮に契約時の所定労働時間が1日8時間、週40時間と定められていた場合は休職などの条件によってその契約が変更される事がありませんので実際に月に1日も働いていない場合でも社会保険の加入要件を満たしている(非加入要件を満たさない)、という考え方になります。

自主的な休職とのことで、会社命令や自身が病気にかかったという状況ではないようですが、今後非常事態宣言などを受けて他の労働者を含めて状況が変わる事が考えられます。
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