代休付与による時間外労働の相殺

弊社では時間外労働の削減に取り組んでおります。

代休を与えることで残業時間を相殺できると聞いたのですが、代休を与えれば時間外割増賃金の支払は不要ということでしょうか。

また、相殺した時間は、時間外労働時間の集計からは差し引いてよいのでしょうか。

回答

まず、時間外労働や休日労働に対する代休付与には、社員との合意が必要となります。
就業規則に代休付与の旨を規定したうえで、運用について社員の合意を得るようにしてください。

時間外労働を行った労働者に代休を与えること自体は問題ありません。
代休は原則無給ですので、取得された代休の時間分について、時間単価100%分は相殺され支払不要となります。
しかし、代休は時間外労働を行った事実を消失させるものではありませんので、当然割増賃金の支払も必要です。
時間外割増賃金125%のうち100%は相殺により不要となりますが、25%分は支払う必要がございます。

Ex.時間単価1000円、時間外労働4時間に対し4時間代休を付与した場合
通常の割増賃金     :1000円×125%×4時間=5000円
代休による相殺分    :1000円×100%×4時間=4000円
支払うべき時間外労働賃金:5000円-4000円=1000円

なおこの取扱は、同一の賃金計算期間内に代休付与した場合にのみ可能です。
代休が別の賃金計算期間に付与された場合相殺はできず、時間外労働を行った賃金計算期間において、一旦時間外労働時間×125%の支払をする必要がございます。
そのうえで、代休取得した賃金計算期間に時間単価100%分を控除することとなります。

また、前述の通り時間外労働の事実は消失していないため、時間外労働時間の集計においても、相殺した時間も含めて通常通り行う必要がございます。

休日労働に対する代休付与を行う場合も、これと同様の取扱となります。


◆代替休暇制度(代休とは別もの)
*月60時間を超える時間外労働は1.25+0.25=1.50の割増+上乗せが義務化
※中小企業は2023年4月から適用
*この上乗せ0.25分を残業代に替えて有給休暇を選択することができる
*上乗せ分は0.25なので、実際の残業時間×0.25が休める時間になる
例)60時間超過分が8時間の場合 8時間×0.25=2時間(休める時間)
*健康配慮の面では理解できるが、休める時間が25%なので効果は微妙
★運用管理が煩雑で、社員の旨味も少ないので導入を見送る企業も多い
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SR人事メディア編集部
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公開日: 時間外手当

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