オープン前の営業所で社員を働かせることになった場合の労働保険

弊社は化粧品の卸売りを行っております。このたび、隣接する市に営業所を構えることとなりました。本社より4名異動となります。入居予定のビルは現在内装工事中です。工事の進捗確認のため、営業所長として勤務させる予定の社員を定期的に現場に向かわせています。またキャビネット等の搬入の際にも出向いてもらう予定です。

正式な営業所の開所日はまだ先ですが、この社員を定期的に入居予定のビルに行かせるということは、入居前であっても労働保険を成立させる必要があるのでしょうか。
なお、予定では開所1週間前に書類やパソコン等を運び出し、それ以降は4名とも営業所での勤務となります。

回答

行政通達(昭和47年9月18日 基発91号)には、
「事業場とは、工場、鉱山、事務所、店舗等のごとく一定の場所において相関連する組織のもとに継続的に行なわれる作業の一体をいう。
 したがつて、一の事業場であるか否かは主として場所的観念によつて決定すべきもので、同一場所にあるものは原則として一の事業場とし、場所的に分散しているものは原則として別個の事業場とするものである。
(中略)
 また、場所的に分散しているものであつても、出張所、支所等で、規模が著しく小さく、組織的関連、事務能力等を勘案して一の事業場という程度の独立性がないものについては、直近上位の機構と一括して一の事業場として取り扱うものとすること。」
とございます。

化粧品の卸売りを行っている貴社において、施工管理という業務が「継続的に行われる」とは言い難く、また、現場に行かせるのが1名のみであるため、「事業場として独立性がない」と判断される可能性が高いでしょう。

なお、営業所の労働保険成立日は開所日ではありませんのでご注意下さい。開所1週間前の異動日以降、営業所には営業所長がいて組織ができ、また貴社本来の業務を継続的に行うこととなりますので、異動した日が労働保険成立日となると考えられます。

最後に、以下の要件を満たし、「継続事業の一括」の申請を行い認可を受けることで、営業所の労働保険料申告納付を本社でまとめて行うことができます。
(1)それぞれ継続事業であること
(2)指定事業(本社)と被一括事業(営業所)の事業主が同じであること
(3)それぞれの事業が同じ「保険関係区分」であること
(4)それぞれの事業が、「労災保険料率表」による「事業の種類」が同じこと

保険関係成立届をご提出の際に、上記要件についてもご確認下さい。
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SR人事メディア編集部
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公開日: 労働保険手続き

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