助けて!従業員が年次有給休暇を取得しないの!

2019年4月からの年次有給休暇(以下有休)取得義務化の対応として、義務化の周知と有休取得の呼びかけをしてきましたが、有休の取得をしない社員がおります。

特に取得数の少ない社員に対しては、複数回の口頭指導を行っていますが、有休のかわりに代休や振替休日を申請して、有休の消化を避けているようです。

このように、会社の指導に関わらず有休を取得しない社員がいる場合も、会社が罰則を受けることとなるでしょうか。

できるだけ社員本人の意思を尊重し、休暇取得を会社から強制する方法は避けたいと考えています。

回答

・罰則の適用について
ご認識の通り、労働基準法第39条第7項(使用者は年10日以上の年休が付与される労働者に対し、時季指定にて年5日の年休を取得させなければならない)に違反した場合には、是正指導や是正勧告の対象となり、労働基準法第120条にて刑事罰(30万円以下の罰金)が科されることもあります。
ご質問の場合、使用者の時季指定に労働者が従わなかった場合の使用者側の責任についても、厚生労働省労働基準局の平成31年4月「改正労働基準法に関するQ&A」の設問にて、「使用者が法違反を問われることになる」旨、見解が示されています。
(3-21「使用者が時季指定をしたにもかかわらず、労働者がこれに従わず、自らの判断で出勤し、使用者がその労働を受領した場合には、年次有給休暇を取得したことにならないため、法違反を問われることになります」)

・時季指定の方法について
既に5日以上の有給休暇を請求・取得している労働者に対しては使用者による時季指定が不要となりますが、そうでない労働者に対しては意見聴取の上での時季指定が必要です。
有休の取得が見込めない社員に対しては、取得促進の呼びかけのみならず、具体的な希望日を早い段階で聴取し、取得時季として指定しておくことで、有休のかわりに代休や振替休日が申請される割合も減じることが見込まれます。
会社が時季指定した日に対し変更の申出を受けた際に、希望に沿った時季へ変更することには問題ございません。

・代休、振替休日と有給休暇の処理について
有休の取得義務への対応は重要ですが、代休や振替休日の取得が先送りにされる運用も望ましいものではありません。休日労働の抑制のための労働体制の見直しや、給与での清算も検討されることで、より有休を取得し易い環境となると存じます。
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SR人事メディア編集部
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公開日: 有給休暇

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