中・小規模の会社に評価制度は不必要?人事評価制度を運用する目的とは

人事評価制度を継続的に運用しておりますが、毎年の給与改定のツールとしては運用負荷がかかりすぎると実感しております。

 

100人に満たない会社規模なので、目の行き届いている経営幹部が個々人の評価をすれば十分ですし、フレキシブルな運用も可能になるのではないでしょうか。

回答

確かに、給与改定を主目的にするのであれば、経営幹部が都度評価することでも対応は可能かもしれませんが、経営幹部は何を根拠に評価をして、個々の給与改定を決定するのでしょうか。
そして、より大切なことは、人事評価制度の目的は多岐に亘るということです。

1.経営理念や重要方針を共有して、社員が体現する
2.組織の成果や担務などを役割分担して、ミッションを完遂する
3.次世代のリーダーに相応しい候補者を選出する
4.昇給や賞与などの有限な人件費原資を適正配分する
5.社員の成長促進や社会貢献意識を促す

上記の視点で人事評価を行うわけですので、給与改定も含めて人事評価は「フェア」に行わなければなりません。
一定の基準や根拠を会社全体で共有・理解していないと、社員は不信や疑問を抱く可能性があり、そのような環境下では組織と社員が前向きに成長することは難しいと考えるべきです。
人事評価制度の最終目的は、「社員と組織が共に成長して、企業の永続性を担保して社会貢献に寄与する」ことと認識し、コミュニケーションの活性化ツールと位置付けて「人事評価制度」のあるべき姿を検討いただけましたら幸いです。
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