特定最低賃金の適用対象はどこまで?

当社は特定最低賃金が適用される業種の事業を営んでおりますが、事務職の社員にもこれは適用されるのでしょうか?

回答

結論として、特定最低賃金については事務職にも適用されます。
特定最低賃金は、特定の産業に限って設定される最低賃金で、業種に関わらず全ての労働者に適用される地域別最低賃金よりも高い金額水準で、その産業の「基幹的労働者」に適用されます。
基幹的労働者は、以下を除く労働者になります。

・18歳未満又は65歳以上の方
・雇入れ後一定期間未満の技能習得中の方
・その他当該産業に特有の軽易な業務に従事する方

この適用除外のケースのうち、「その他当該産業に特有の軽易な業務に従事する方」についてですが、具体例としては、北海道で特定最低賃金の対象業種にあたる「鉄鋼業」においては「清掃、片付け、整理、雑役又は炊事の業務に主として従事する者」、「みがき又は塗油の業務に主として従事する者」になります。
都道府県ごとに、適用業種や適用除外となるケースが細かく異なっておりますので、ご質問で想定されている「事務職」が「当該産業に特有の軽易な業務に従事する方」に該当するかどうか、各都道府県労働局へ確認してみるとよいでしょう。

いわゆる一般的な事務職(営業事務、貿易事務等)については特定最低賃金の適用対象となります。
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公開日: 賃金

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