退職時の有休消化と退職届提出日

お世話になります。会社として下記のような退職届(日付はシミュレーションのため仮のものです)が出てきた場合、法的には何ら問題無く、素直に受け入れるしか対応方法はないものかアドバイスを頂けますでしょうか?
弊社では毎年4月1日に一斉に年次有給休暇を付与し、撤回可能な退職願ではなく撤回不可能な退職届を1か月前以上の通知をするよう就業規則に盛り込んだ上でイントラネットを通じて書式提供しています。
ある社員が4月1日付で発生する有休をすべて消化し切る日付の(=彼の場合、12日発生するのですべて使用すると)4月18日(火)付で退職届を3月18日に提出してきた場合、最終出社日は3月31日になりますが、これでは届けが提出された日付、すなわち会社が退職を認識した日から12日程度しかありません(すなわち、退職通知日から最終出社日まで1か月も、もっと言えば14日もありません)。
このようなケースでも会社は民法の規定する14日前の送達を盾に最終出社日を3月31日ではなく、2営業日先の4月4日が最終出社日だと抗弁できるのでしょうか?社員の退職時には会社は時季変更権を行使できないというのが定説だと思いますが、弊社では年次有給休暇の残は皆さん、消化し切って退職日にされます(会社は買い取らず)。アドバイスを宜しくお願い致します。

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SR人事メディア編集部
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回答

・民法上の14日について:この14日前の送達については、退職の意思表示(3月18日)から実際の退職日までの期間についてであり、退職の意思表示(3月18日)から最終出社日(3月31日)までの期間ではありません。
退職の意思表示(3月18日)から退職日(4月18日)までは1か月の期間がありますので、最終出社日は4月4日であるとの抗弁はできません。

・年次有給休暇の時季変更権について:ご質問文の中にも記載がありますとおり、今回のケースでは、時季変更権を行使することはできません。
年次有給休暇の時季変更権(事業の正常な運営を妨げる場合には例外的に年休の取得日を変更させることができる権利)は、退職予定日を超えてまでは行使できない、とされています。
*退職してしまうということは、他の時季に有給休暇を与える「時季を変更する」ことができませんので、時季変更権を行使することができないということになります。

・退職予定者への年次有給休暇付与日数について
4月1日の年次有給休暇付与日には、退職予定があるとはいえ、該当社員さんは貴社に在籍していますので、所定の要件を満たしている場合には12日の年次有給休暇が発生します。退職日までにこの12日の取得を社員さんが希望されている場合、会社はその全日数を取得させなければなりません。

とはいえ、あまりにも急なご退職となると、業務引き継ぎなどが滞る可能性が高く、会社としても非常に困ってしまう場合もありますので、退職される社員さんの今後のご予定等もあり、難しい場合も考えられますが、会社・社員さん双方合意のうえ、退職予定日を変更していただくことが可能であれば、会社・社員さん双方がご納得いく形でご退職のお手続きが進むよう、一度、会社と社員さんの双方にて業務引き継ぎなどの予定をお話しされ、きちんと業務引き継ぎを行っていただき、その目途が立った時点から、残っている年次有給休暇の日数(12日)を消化していただき、消化が済んだ日をもって退職日とされるのはいかがでしょうか。
ご参考にしていただけましたらと存じます。

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