育児休暇中の契約社員の失業保険について

質問

8月末で事業譲渡を行う話があり、手続きを進めています。従業員は譲渡先へ転籍していただくのですが、本人の意思で退職した場合はそれも受け入れる方針です。

 

ここで、現在育児休暇中の契約社員がおり、その方について相談します。

昨年9月に出産し、産前産後休業を昨年の8月から取得しています。雇用契約書が昨年9月からの1年契約でちょうど契約満了になります。

譲渡先での受け入れ条件が「現在出勤実績のある方」であるため、退職してもらう方針です。

 

このとき、

1)契約満了でも育児休業中に雇用解雇はできるのでしょうか?

2)もし、離職票を発行し失業保険を受給する場合

受給には、退職日よりさかのぼって2年間の内に11日以上稼働している月が12ヶ月ある必要があるかと思いますが、現在数えたところ11ヶ月しかないことがわかりました。

有給休暇が23日あるのでそれを利用して、最終月の9月の給与を支給し、11日以上稼働したのと同様にすることは可能でしょうか?

 

回答

1)該当の従業員様につきましては、前回の契約更新を産前産後休業中に行っていることから、今回の事業譲渡がなければ契約を更新していたものと解釈できます。
今回事業譲渡に伴う雇用終了であるために違反とはいえませんが、事業譲渡を伴わなければ、育児・介護休業法10条「事業主は、労働者が育児休業申出をし、又は育児休業をしたことを理由として、当該労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない」に抵触します。
そのため、譲渡先にその旨を伝えたうえで、これまでの契約更新回数等の情報も踏まえ、受け入れてもらえるように再度お話いただくことはできますでしょうか。

もし、それでも譲渡先が受け入れを拒否する場合は、ご本人に契約満了での雇用終了についてご説明の上、納得していただく必要がございます。
単純に契約満了による雇用終了というご説明ではご本人が納得されないことも十分考えられます。そのため、有給休暇分の給与を支給することを視野に入れていらっしゃるようでしたが、例としてそのような対応も、会社側には求められます。
ただし、他に転籍の受け入れがされない従業員様もいらっしゃるかと思いますので、該当の従業員様のみが特別扱いにならないよう、自己都合・会社都合の退職ごとに全社的に取り扱いを統一し、認識を擦り合せる必要がございます。

2)離職票につきましてはご質問の内容での処理を行うことも可能ですが、育児休業・病気休職等による休業があった場合は記載期間を過去4年まで遡って記載することもできます。出勤簿・賃金台帳をご確認の上、記載いただければと存じます。
また、育児等の理由で失業給付受給の手続きを取ることができない場合は、最大4年まで受給開始を延長することが可能です。
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SR人事メディア編集部
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公開日: 労務管理 異動・出向・転籍

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