厚生年金の加入範囲が広がる?

小さく見えて、実際は大きな、制度の拡大です。

 

厚生年金、パートへの適用拡大に経営側慎重

(日本経済新聞)

 

これまで週に30時間の勤務、収入の条件が設定されていた、社会保険の加入。

 

適用拡大の議論が進むに至る背景として、以下のようなものがありました。

●これまで社会保険の恩恵を受けられなかった、非正規労働者に社会保険を適用し、セーフティネットを強化することで、社会保険の「格差」の是正を図る
●働かない方が有利になるような仕組みを除去することで、特に女性の就業意欲を促進し、今後の人口減少社会に備える

 

労働者側からしてみれば、国民年金よりも厚生年金の方が圧倒的に有利。

多くのパート社員が国民年金に加入していることから、この制度を求めている人も多いようです。

しかし、会社が保険料の半分を負担することから、経営者側は大賛成、ということにはなっていないようです。

 

今後の短時間労働者の加入要件も仮決定されました。

これまでと変わり、社会保険への加入制限のハードルが低くなります。

週20時間以上勤務していること
月額賃金が8.8万円以上(年収106万円以上)
勤務期間1年以上

 

※学生は適用除外
従業員501人以上の企業が対象

(現行の”週30時間以上”という適用基準において適用となる被保険者の数で算出)

※その後3年以内に検討を加え、その結果に基づき、必要な措置が講じられることになります。

 

 

施行日は平成28年10月1日とのこと。

また、施工段階では従業員501人以上の企業が対象(現行の”週30時間以上”という適用基準において適用となる被保険者の数で算出)  となっており、中小企業がすぐに対応する必要はないとのことですが、制度がスタートした場合範囲はどのように広がるのか…

 

年末にかけて厚生労働省の議論は進められますが、一体どんな形に落ち着くのか、動向を細かく確認していきましょう。

 

厚生労働省HP

「公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律案」

 

 

あと2年、長いと思いますか?

2年後の施行とのことですが、果たして長いと言えるでしょうか?

それまでに見直さなくてはならない制度はございませんか?

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maiko mashio

外資系企業の常駐と千人規模の社会保険手続きを担当。

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