もう導入した?生産性向上を高める新戦力”RPA”を解説!
このような悩みを抱えている人事部の人は多いのではないでしょうか。
- 「給与計算の時期は、給与計算以外の業務には手が回らない」
- 「もっと効率のいいやり方はあるのではと思っても、後回しにしてしまい何も変わっていない」
- 「人材不足のため、人材確保したいが、いい人材が確保できない」
- 「業務効率化のために業務の見直しをしたいが出来ていない」
- 「残業を減らしたい」
そんな悩みを抱えている方に必見です。
今回の記事では生産性向上を高める「RPA」について解説していきます。
目次
1.RPAとは
①RPAとは
RPA(Robotic Process Automation:ロボティックプロセスオートメーション)は、これまで人間が行ってきた仕事、いわゆるホワイトカラーの業務をロボットにより自動化するシステムのことです。
日々の業務で、私達は様々な事務作業を行っています。メールの送信やExcelにデータを集計したり、その集計したデータをシステムに取り込む作業などがあります。この例で挙げた作業というのは、毎日、あるいは毎月繰り返し行う業務であり、フォーマットが存在する業務です。
RPAは判断基準があることで出来るシステムであり、頻繁に繰り返し行う作業を得意としています。
例えば、ExcelのセルA列に社員番号、B列に氏名を入れるなどと決まっているフォーマットを使用している場合、RPAに動きを覚えさせ、自動的に入力をしてくれます。
RPAを導入することにより、これまで、手作業で行ってきた大量の事務作業をロボットに任せることができ、業務の効率化を図ることが出来ます。
単純な作業ほど、集中力が必要になってきます。長時間同じ作業を続けていると集中力が低下するとともに、ミスが増えてきてしまいます。
ロボットによる作業は正確で作業スピードも手作業と比べると格段に上がるでしょう。業務の中の単純作業をロボットに行ってもらうことで、社員が
他の業務が出来るようになり、社員のモチベーションの上昇、会社の生産性の向上に繋がっていきます。
②RPAとVBAの違い
上記でRPAの説明をしましたが、VBAと何が違うの?と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
VBA(Visual Basic for Applications)とは、主にマイクロソフト製のMicrosoft Officeシリーズに搭載されているプログラミング言語のことをいいます。
RPAとVBAは、どちらもデータの集計などの自動化をすることができます。
では、RPAとVBAでは何が違うのかそれは、RPAは他のシステムやアプリケーションとの連携がすることが出来ます。その一方VBAは、Office製品以外での連携が出来ないことです。
RPAはPC内で行われる作業を自動化することが出来ます。
また、RPAとVBAには他にも大きな違いがあります。
VBAを使用する場合、プログラミングが必要となっていきますが、RPAは、プログラミング知識がない人でも使用することが出来るものもあります。VBAは、命令文や構文を理解しなければ、思ったとおりにVBAが動いてくれません。RPAは、それぞれの製品によって使い方は異なりますが、自動化させたい動作(流れ)をRPAに覚えさせるだけで、作業を進めてくれます。
③RPAとAIの違い
AI(Artificial Intelligence:アーティフィシャル・インテリジェンス)は、ビックデータと呼ばれる膨大なデータベースをもとに、コンピュータ自身が判断するものです。
RPAとAIの違いを簡単に説明すると、AIはルールが定まっていなくても自分で判断をし、対応することができます。
AIは、AI自身で判断基準を見つけ作業を進めていきます。
将棋を例に簡単に説明していくと、対局を繰り返し行っていく中で、AI自身で学習していき人間を超える能力を発揮していきます。実際、AI棋士がプロ棋士に勝てるようになった。
RPAには、そのような機能は持ち合わせていません。
決められたルールに従い作業を進めていきます。
2.RPA種類
・デスクトップ型
PC1台につきデジタルレイバーが1台導入することができます。
デジタルレイバーを導入したPC内の作業を自動化してくれます。
デジタルレイバーとは、仮想知的労働者と呼ばれています。
人間が行っている業務を、代行して行ってくれるコンピューターソフトウェアのことです。
特徴
①担当者レベルで管理ができる
PC 1台につき、デジタルレイバー1台ですので、個人単位での管理をすることが出来ます。
②小規模導入
部署や個人単位などの小規模導入が可能であり、初期費用やランニングコストを抑えられることがメリットに挙げられます。
・サーバー型
デジタルレイバーがサーバー内で作業をし、業務を横断的に管理し業務の自動化をします。大量のデータをサーバー内で一括管理し、社内で大規模展開(スケール化)が出来ます。
特徴
①一括管理が出来る
複数のロボットを動かせることが可能です。
会社単位で社外の連携や業務外の連携なども可能であり、大規模展開(スケール化)することができます。
②サーバー内で動くこと
サーバー型は、その名の通りサーバー内で動くRPAなので、PCに問題が起きたとしても、サーバーに問題がなければ動き続けることが出来ます。
他にも、クラウド型やオンプレミス型などのRPAがあります。
RPAは、実際に使用してみないと自分の会社にあったものなのかわかりません。
導入を考えている会社は、まず、比較的コストを抑えて導入出来るデスクトップ型のRPAを導入することをおすすめします。
また、無料トライアルを実施しているRPAも存在します。無料トライアル期間を利用し、自社にあったRPAを見つけるのもいいかもしれませんね。
3.人事におけるRPAの活用方法
上記では、RPAの説明をメインにしてきました。
この章では、RPAを導入することにより、人事の業務においてどの業務に活用できるのか説明していきたいと思います。
①日常業務
RPAは、判断基準があり、反復作業が得意と説明してきました。
日常業務において、下記のような反復作業が主な業務であると思います。
入力業務(ExcelやCSVデータをシステムやwebに入力)
主計業務(web上の数字やテキスト情報をExcelにコピペして集計)
データ加工(複数のファイルから1つに取りまとめたり、違う表に加工)
メール送信(作成したファイルをメールに添付し誰かに送付)
ファイル保存(様々なファイルを指定の場所に保存)
他にも、行う業務はありますが、このような業務をRPAは得意としているため、RPAを導入することで「生産性の向上」を実現することが出来るでしょう。
②給与計算・社会保険手続き
人事において給与計算・社会保険手続き業務は欠かせない業務です。
それもまた、反復作業です。
毎月給与計算が行われ、社会保険手続きは、発生する都度申請等を行っていきます。
給与計算・社会保険業務は以下のようなことが、RPAによって自動化できます。
給与データの取込(受領データを給与システムに取り込む)
給与データチェック(前月比較のチェック)
勤怠データチェック(打刻漏れのチェック)
電子申請(電子申請済みデータの更新、公文書DL、リネーム)
他の業務にも、RPAによる自動化は出来ると思いますが、社員が多いほど、大量のデータを扱うことになるため、作業負荷が高くなります。負荷が高くなるにつれて入力ミスなどの細かいミスが発生します。細かいミスを気づくことが出来なければ大きなミスへと繋がっていきます。
また、ただ入力するだけでなく、しっかりと入力できているかチェックする時間も必要となります。
その入力を、ロボットにより自動化出来たらどうでしょうか。
作業負荷の軽減にも繋がり、入力ミスはなくなります。
自動化することで、業務効率化に繋がるだけではなく、作業のミスを減らすことが出来るため、品質向上の効果にも期待が出来ます。
しかし、RPAは決められたルール通りにしか自動化することが出来ません。イレギュラーな業務には対応が出来ないため、全ての業務を自動化するのでなく、人間によって行う業務を分けることにより、業務効率がよくなっていきます。
人間+RPAによりさらに業務効率化に繋がるとともに、生産性の向上にも繋がる役割を果たしてくれます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
RPAの基本を中心に説明してきました。
RPAを導入することで、現在行っている日常業務を自動化し、これまで忙しくて手が回せていなかった業務に時間を充てることが出来るようになります。
業務を自動化することにより、無駄な残業時間を減らすことができ、生産性向上を高めることが可能になります。
ぜひ、RPAの導入を検討してみてください。
宮尾雄太
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