【8月】労務情報まとめ 最低賃金最新情報/同一労働同一賃金の実務対応事例/賃金未払の是正結果
お盆休みも終わり、そろそろ次の年次業務の準備について考え始めても早くはない時期になってまいりました。とはいってもまだまだ残暑が厳しく、体調を崩しやすい気候が続きます。忙しくなる前に調子を整えて、10月以降の繁忙期に備えましょう。
それでは今月の法改正・人事関連情報です。
目次
令和元年度地域別最低賃金の改定額の答申について
厚生労働省は、都道府県労働局に設置されている、すべての地方最低賃金審議会が今日までに答申した、令和元年度の地域別最低賃金の改定額を公表した。
・東京、神奈川で全国初の時間額1,000円超え(東京都1,013円、神奈川県1,011円)
・改定額の全国加重平均額は901円(昨年度874円)
・全国加重平均額27円の引上げは、昭和53年度に目安制度が始まって以降 最高額
・東北、九州などを中心に全国で中央最低賃金審議会の目安額を超える引上げ額が19県
「同一労働同一賃金に係る改正労働者派遣法への対応」説明会 質問への回答を公表
経団連が「同一労働同一賃金に係る改正労働者派遣法への対応」説明会を開催し、その後に寄せられた、参加者からの質問に対する回答集が公表された。
この説明会は2020年4月から施行される改正法の概要や、同一労働同一賃金への実務対応として、「派遣先均等・均衡方式」「労使協定方式」それぞれを採る場合等について説明を行ったもの。
<説明会「同一労働同一賃金に係る改正労働者派遣法への対応」開催後に寄せられた質問および回答>
労使協定方式『同種の業務に従事する一般労働者の賃金水準について』に関するQ&Aを公開
厚生労働省より、改正労働者派遣法での同一労働同一賃金への実務対応のひとつである「労使協定方式」に関して、「『同種の業務に従事する一般労働者の賃金水準について』に関するQ&A」が公開された。
<労使協定方式『同種の業務に従事する一般労働者の賃金水準について』に関するQ&A>
日中社会保障協定 適用証明書交付申請書受付開始
日本年金機構の日・中社会保障協定の「適用証明書交付申請書」の受付が始まった。
なお、交付申請書の受付は開始されますが、適用証明書は協定発効日(令和元年9月1日)以降に順次発送。
監督指導による賃金不払残業の是正結果
厚生労働省より、平成30年度に時間外労働などに対する割増賃金を支払っていない企業に対して、労働基準法違反で是正指導した結果が公表された。
・平成30年度の監督指導による賃金不払残業の是正結果のポイント
(1) 是正企業数: 1,768企業 うち、1,000万円以上の割増賃金を支払ったのは、228企業
(2) 対象労働者数: 11万8,837人
(3) 支払われた割増賃金合計額: 125億6,381万円
(4) 支払われた割増賃金の平均額: 1企業当たり711万円、労働者1人当たり11万円
<【別紙1】100万円以上の割増賃金の遡及支払状況(平成30年度分)>
<【別紙2】100万円以上の割増賃金の遡及支払状況(過去10年分)>
<【別紙3】賃金不払残業の解消のための取組事例>
令和元年8月1日からの基本手当日額等の適用
令和元年8月1日から、雇用保険の「基本手当の日額の算定の基礎となる賃金日額の範囲等」、「失業期間中に自己の労働による収入がある場合の基本手当の減額の算定に係る控除額」、「高年齢雇用継続給付の算定に係る支給限度額」を変更する旨の案内があった。
なお、変更後の金額は、来年の7月31日まで適用される。
「雇用保険の追加給付に関するQ&A(過去に育児休業給付を受給された方について)」を公表
厚生労働省は7月30日、「雇用保険の追加給付に関するQ&A」を公表した。
育児休業給付の受給者が対象で、育児休業給付の追加給付対象者の説明や、対象者へ送付した「お知らせ」、追加給付の受け取り方法などについて解説しているもの。
雇用保険の追加給付に関するQ&A(過去に育児休業給付を受給された方について)
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