【有給休暇とは!】有給取得にクイズは必要なのか?付与条件や日数など、基礎知識を学びなおすチャンスは今だけ!!

有給休暇について正しく理解していますか?付与条件や付与日数、賃金額など、意外と知られていない細かな規定があります。規定に反する使用者には重い罰則も与えられます。労働規定の厳格化が進む近年。有給休暇についてこの機会にマスターしておきましょう。

 

1.有給休暇とは、労働者が自由に取得することが出来る休暇

 

有給休暇(正式には年次有給休暇)とは、労働者が取得することができる休暇日のうち使用者から賃金が支払われる、有給の休暇のことを言います。有給休暇は日数こそ異なりますが、非正規社員であっても与えられる権利があります。臨時社員、派遣社員、契約社員、パートタイマー、アルバイト等にかかわらず、皆受けることができる休暇制度なのです。

 

2.付与条件

 

労働者に有給休暇が与えられる条件として、以下の3つが規定されています。

 

⑴ 入社後から6ヶ月以上継続して勤務していること

⑵ その間8割以上の出勤率で勤務していること

⑶ 以降1年ごとに有給休暇は発生すること

 

⑵の「8割以上の出勤率」の対象となる出勤日とは、所定休日を除いた労働日のことです。したがって所定休日に休日出勤したとしても、出勤日にはカウントされません。一方で、業務に起因する負傷や疾病による休業、育児休業や介護休業、産前産後休業、年次有給休暇の取得日は出勤日に含まれます。

 

3.法による規定

 

① 罰則

 

有給休暇の付与条件を満たしている労働者には、時季を自由に選択し休暇を取得する「時季指定権」があります。それにもかかわらず、使用者が「労働者の請求する時季に有給休暇を与えなかった場合」には罰則が与えられます。罰則が与えられる具体的な例は以下の通りです。

 

⑴ 有給休暇に所定の賃金を支給しない。

⑵ 正当な理由なく時季変更権を行使する。

⑶ 有給休暇日に出勤を命じる。

 

⑵の時季変更権とは、労働者が有給休暇の時季指定をした場合、その休暇取得により事業の正常な運営が妨げられるときは、使用者がその請求を拒否することができる権利のことです。罰則は労働基準法第39条によって、「6ヶ月以下の懲役又は30万円以下の罰金」と定められています。

 

② 不利益な取り扱いの禁止

 

労働基準法第136条によって、「使用者は有給休暇を取得した労働者に対して、賃金や精皆勤手当の減額、欠勤扱い等の不利益な取り扱いをしてはいけない」という規定がなされています。

 

③ 利用目的への干渉の禁止

 

労働者の有給休暇の利用目的について使用者が問いただすことも、労基法によって禁止されており、休暇をどう利用するかは本人が自由に決めることができます。

 

4.有給休暇の付与日数

 

① 正規雇用者

 

正規雇用者(週所定労働日数が5日以上または週所定労働時間が30時間以上の労働者)に対する有給休暇は、雇用から6ヶ月後、出勤率が8割以上に達している際に10日が付与されます。 その後の継続勤務期間が2年間(2年6ヶ月)までは+1日ずつ、3年(3年6ヶ月)から6年(6年6ヶ月)までは+2日ずつ増え、その時点で最大の20日に達し、その後は一律20日となります。その年に消化できなかった休暇日日数は翌年に繰り越すことができますが、2年間消化しなかった場合には時効により消滅してしまいます。

 

 

 

② 非正規雇用者

 

非正規労働者であっても、「週所定労働時間が30時間未満、かつ週所定労働日数が4日以下又は1年間の所定労働日数が48日から216日」という条件を満たしている者であれば、有給休暇が比例的に付与されます。(これを比例付与と言います。)週所定労働日数・年間所定労働日数 ・ 継続勤務年数に応じて付与日数が規定されています。

 

 

5.有給休暇の付与方法

 

使用者による有給休暇の付与の仕方には、以下の3つが挙げられます。

 

① 個別付与

 

労働者1人1人の付与条件を管理し、労働者の要請に応じてその都度休暇を付与する、通常の付与方法です。

 

② 斉一的付与

 

①の付与方法を実行する場合、従業員によって入社日が異なるため、従業員全員分の有給休暇付与日を管理しなければいけないことになります。そのため「斉一的取扱い」によって、有給休暇取得の権利を一斉に与える「基準日」を設けることができます。この斉一的取扱いを実行するにあたっては、以下の2つの要件を満たす必要があります。

 

⑴ 付与の基準となる勤続年数(6ヶ月・1年6ヶ月・2年6ヶ月…)は繰り越して計算します。

例)2018年4月1日を基準日とした場合、2018年3月1日入社者に対する1回目の付与日は、本来であれば2018年9月1日です。しかし斉一的取扱いの場合、勤続年数は繰り越して6ヶ月とみなし、2018年4月1日を1回目の付与日とします。

 

⑵ その後の付与日は⑴で定めた日を基準とします。

例)⑴の者の場合、2018年4月1日を基準日とするため、次回以降の有休付与日は2019年4月1日、2020年4月1日…となります。

 

③ 計画的付与

 

計画的付与によって、毎年決められた日に有給休暇を付与することができます。ただしこれを実行する場合、使用者は労働組合又は労働者の代表との間で労使協定を結び、労働者側の同意を得る必要があります。さらに計画的付与を行使できる日数は、一労働者が取得できる有給休暇の全日数のうち、5日を超えた日数と規定されています。

例)計10日の有給休暇取得権をもつ労働者…計画的付与を行使できる日数は、(10-5)=5日

計20日の有給休暇取得権をもつ労働者…計画的付与を行使できる日数は、(20-5)=15日

 

6.支払われる賃金額

 

有給休暇の間の賃金額は、就業規則によって以下の3つのいづれかに設定する必要があります。

 

⑴ 平均賃金

個人の以前3ヶ月の平均賃金と同様の額。

 

⑵ 通常勤務しているときと同額

通常の労働日の賃金と同様の額。

 

⑶ 健康保険法の標準報酬日額

健康保険に対して毎月給与から天引きされる額と同様の額。

 

まとめ

 

有給休暇には未だ一般的には認知されていない細かな規定があります。使用者はそれらの規定を守り、雇用者側も会社の有休制度をしっかりと理解しておけば、双方にとって大きなメリットとなります。適切な有休制度の運用の下、双方が気持ちよく働ける職場を目指したいものです。しかしいざとなると日々の業務に追われ、人事制度を一から見直すことはなかなか難しいものです。SRグループでは、人事労務に関するあらゆるサービスをご提供しております。まずはSRまで、ぜひお気軽にお問い合わせください!

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