褒めることも大切な育成方法!
皆さんは褒めることについて考えたことはありますか?
「可愛い」「かっこいい」などといったように、人は褒められると嬉しくなります。仕事に関しても、褒められると「また頑張ろう」という気持ちになりますよね。
そこで今回は、褒めるということの大切さについてお話させていただきます。
目次
1. 褒めるということの効果
近年、成長企業として期待できるのは「褒める経営」を実践している会社といわれています。
褒められて喜ばない人はほとんど存在しないのではないでしょうか。人は誰しも「自分が認められる環境で働きたい」という想いを持っているはずです。
また、パワーハラスメント、モラルハラスメントといったものが昨今世間でよく聞かれます。企業では怒鳴る・厳しく叱責するような指導が多い時代で、このようなことが原因で、仕事へのモチベーションが低下し、会社を辞めていくというケースがあります。だからでしょうか、いつしか「褒めて伸ばす」という指導・育成方法が脚光を浴びるようになりました。
褒めることは、大切な指導・育成方法のひとつといわれています。なぜなら、褒めることは相手を肯定することであり、褒められた相手は仕事へのやる気が出たり、自信に繋がったりして、結果その人がさらに伸びる要因となります。とはいっても、褒めることは簡単ではありません。時には人を怒らせてしまうこともあります。では、どのように褒めたら効果が出るのでしょうか。
2. これであなたも褒め上手!様々なバリエーションを使ってみよう
ここではやる気を引き出し、モチベーションを上げる褒め方をご紹介します。
(1) 本人が気づいていなさそうなことを褒める
自分が気づかなかったところを褒められると「この人は私を見てくれている」という承認欲求への満足感が得られます。
(2) 思考のプロセスを褒める
「Aを見てBと感じた」「CについてはDな対応ができると思う」などといった意見に対して「その発想は私には思いつかなかった」というように、思考プロセスそのものを評価しましょう。自分の発想がありきたりなのかは本人では気づきにくいものです。発想や思考回路そのものを褒めることで、ありきたりではない褒め方を目指しましょう。
(3) 具体的に褒める
「可愛い!」「素晴らしい!」といった褒め方を皆さんはしていませんか?これだと曖昧になってしまいます。何を褒められているのかが相手に分からないと、相手は嬉しいどころか「お世辞じゃないの?」と思われてしまうことがあります。もったいないと思いませんか?褒めるときは相手のどこが可愛いのか、相手の行動のどの部分が素晴らしいのか、具体的に伝えることが大切です。
(4) 進行形で褒める
「あの記事おもしろかった!」といった「~だった」という表現で人を褒めていませんか?過去形はあくまで過去だけを評価する方法です。「あの記事おもしろい!」といったように、進行形の言葉で褒めることが大切です。そうすることで、未来への期待も表現できます。
(5) 「ありがとう」も褒め言葉のひとつ
「ありがとう」は感謝を示す言葉です。しかし、文脈次第では普通に褒められるよりもずっと印象に残ります。「いいな」と思ったら、積極的に「ありがとう」を使いましょう。「ありがとう」と言われると嬉しくなりますし、頑張ろうという気持ちを持たせてくれます。
3. あの企業でも取り入れている!?特殊な制度
実はあの企業でも、特殊な褒め方を取り入れています。それは、社員同士で褒め合う制度です。
(1) 東京ディズニーリゾート
東京ディズニーリゾートでは、キャスト同士がお互いの素晴らしい対応を認め、たたえ合い、頑張っているキャストにメッセージを送っています。そして、交換の結果をもとに選考されたスピリット・アワード受賞者には、スピリット・アワードピンが授与され、栄誉を称えられます。
同僚であれ上司であれ、誰かが自分の行動を見ていてくれたという手応えは想像以上に嬉しいものであり、当社では、上司と部下という上下の軸と、キャスト同士という横の軸で、日常のパフォーマンスを認め、褒め合うことを大切にしているそうです。
(2) 日本航空
日本航空では「サンクスカード」というものを使っています。サンクスカードというのは、手書きで感謝の言葉を書き込める名刺サイズのカードです。これができたきっかけは、2005年に安全問題が頻発した時、部門間のコミュニケーション不足が浮き彫りになり、社内には閉塞感が漂っていたそうです。そこで、士気を高めるためにも部門を越えて褒め合うツールを導入しようという話が出てきて、サンクスカードができたそうです。
カードを贈る条件として、ほとんど何もルール化していないところがユニークであり、社内には「褒めたいことがあったらカードを渡して」とだけ伝えてあるそうです。
4. まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は褒めることの大切さについてお話させていただきました。
よく他人の欠点を見つけ出すことは簡単である反面、良い面を見つけ出すことは難しいといわれています。その、見つけ出すことが難しい良い面を褒められると、とても嬉しくなりますよね。「また褒められたいから、頑張ろう」という気持ちを持つこともできます。
指導する際、最初に良い点を見つけ出し、そこを具体的に褒める。そして、その後に悪い点(直さなければいけない点)を告げる。こういう方法が取れるか取れないかによって、褒め上手か褒め下手かが分かります。褒め合うことでやる気を出し、モチベーションを上げることや、人間関係を円滑にすることもできます。コミュニケーションをたくさん取り合い、相手をよく知ることで、働きやすい環境をつくることができるのではないでしょうか?笑顔で楽しく仕事ができる社会の実現を目指しましょう。
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