投げっぱなしになってない?OJTを効果的に実施するために③
こんにちは、2016年度内定者の大石です。
先週に引き続きOJTに迫っていきたいと思います!
前回はOJTを効果的に実施するための仕組みづくりについてまとめました。
では、OJT担当者は具体的にどのようにOJTを進めればよいでしょうか?
今回は「6倍速で新人が育つ」という「作業OJT」の進め方について、下記のサイトを参考にご紹介します。
http://www.president.co.jp/pre/backnumber/2007/20070903/2868/1283/ (プレジデントHPより)
「作業OJT」は、基本的に、OJTを始める前の前準備を念入りに行い、その後は「指示」→「モニタリング」→「レビュー」を繰り返すことで指導を進めるというものです。
新人が配属される前の前準備
①担当者自身の仕事をリストアップ
②仕事を作業ごとに分解、新人に任せる作業を選定
③育成シナリオ、スケジュール、作業の要求水準
まず、新人が配属される前の準備として、担当者は自分の仕事をリストアップします。通常業務のほか、やらなければならないけれどもやれていない仕事についてもピックアップし、部下に仕事を任せることで空いた時間を使って自分は何をしたいのかを考えておきます。
大まかなリストアップ終了後は、一つひとつの仕事をさらに作業ごとに分解し、新人に任せられるものを選定します。任せられるか否かは、クライアントへの影響度、仕事の大きさなどの重要度、納期、求められる品質など作業の難易度を踏まえて判断します。
それをもとに作業をランク付けし、最初は重要度と難易度の低いものから任せられるように「育成シナリオ」と「スケジュール」を作成し、同時に「作業に対する要求水準」についても決めておきます。何をどの程度できたら、このスキルおよび業務は習得したと見なすかのラインを明確にするためです。
指示
~指示のポイント~
①5W1H、特にWhyをより丁寧に
②リスクポイントを提示する
この作業指示の段階が人材育成の要なので指示は丁寧に出す必要があります。5W1Hを意識しながら支持を出し、特に「Why」の部分を丁寧に伝えます。部分的に仕事を任せるにしても、作業の目的を理解させ、その仕事がチーム全体に対してどのように貢献するのかを教えることが重要になります。
また、指示を出す際には、必ずリスクポイントを提示します。どこでどういう情報を報告・連絡・相談しておかないと失敗するのか、失敗したときにどういう結果が待っているのか理解させます。具体的な指示を出さずに、ただ「報・連・相が大事である」と伝えても、新人には理解できません。
「報告」で伝えるべきことは、「進捗状況」、「成果」、「問題点」、「残作業」の4つ。
「連絡」は、事実を周りと共有する作業。緊急性とレスポンスの必要性を確認します。
「相談」は、問題解決のプロセス。問題の大きさを見極めるよう指示し、解決策を提案するよう促します。
モニタリング
指示をして作業をさせたら、最初の段階では、最大でも1時間ごとに自分から声をかけるなどして、新人の作業の状況をモニタリングします。それ以上放置すると新人の作業ミスや作業の停滞などに繋がる危険性があるためです。
レビュー
作業の「成果」と「プロセス」に着目し、良かった点と改善点を新人に示します。フィードバックの原則は「褒める・叱る・褒める」で、次回に解決すべき課題を的確にフィードバックすることが新人を伸ばす上で最も重要になります。レビューについては、帰りの電車の中など、移動時間や空き時間を有効活用し、日々のコミュニケーションの中で行えば良いでしょう。
OJT期間中、担当者のパフォーマンスが一時的に落ちてしまうのは当然のリスクです。重要なのは、いかに早い段階で新人、そして担当者のパフォーマンスを上げていくか、です。任せられる仕事は部下にどんどん任せられるようになれば、上司はより重要な業務に力を注げるようになります。
従来の「俺の背中を見て覚えろ」という指導スタイルは効率が悪く、終身雇用制度が崩壊し、短期間での業務の継承が求められている現状には適していません。「作業OJT」は一見、面倒な方法に見えますが、新人に任せられるような仕事は言葉で説明し、計画に基づいて教え込んだほうが、実は効率が良いのです。
「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば、人は動かず」
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3週に渡ってOJTについてお伝えしてきました。
担当者や現場に任せっきりになるOJT・新入社員が放置されるOJTにしないため、
何より、新入社員が育つ効果的なOJTを実施するために、次年度に向けて今一度、社内のOJTを見直してみてはいかがでしょうか?
大石夏実
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