過去分保険料の確定申告について

昨年の年末調整時には未納であった国民年金保険料があるため、確定申告を行いたいとの相談を従業員から受けました。
対象の従業員は数年分の滞納があり、一部を昨年12月に、残りを本年1月に納付しております。
それらを本年2月の確定申告時に精算したいとのことですが、過去の年金分についても一括で精算できるのでしょうか。

回答

結論から申し上げますと、過去の年金についても確定申告での一括精算は可能です。ただし、ご質問の件につきましては、昨年12月に納付した保険料は2月の確定申告で精算できますが、本年1月に納付したものは2月の確定申告では清算できません。

確定申告や年末調整で申告できる保険料等の対象期間は該当年の1/1~12/31となりますが、これはその保険料の契約期間や本来の納付月がいつだったかという意味ではなく、実際にこの期間に納付したものが対象になる、という意味でございます。

ご質問の件でいえば、滞納していたのが過去数年分に渡っていたとしても、年末調整や確定申告を行う上では、それらを昨年に納付していれば令和2年分、本年に納付していれば令和3年分の納付となります。

その為、本年2月に行う令和2年分の確定申告時に精算可能なのは昨年12月に納付した国民年金保険料のみとなります。

本年1月に納付した分は令和3年の年末調整や確定申告での精算となりますので、2回に分けて保険料の申告を行って頂くようにご説明下さい。

保険料に限らず、年末調整や確定申告では、実際に支払いや納付をいつ行なったかが重要となります。
紛らわしい部分ですので、従業員の方が誤解することの無いようにご対応頂くのがよろしいかと存じます。
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公開日: 税務・税法

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