個人(の強み)を活かす方法

最近、個の強み(特性)を活かし、動機づけ、パフォーマンスをあげる、などと言われていますが、具体的にどのようなことをすればよいのでしょうか。

回答

頂きました質問については、様々な考え方や理論、手法がございますので、どれが貴社にマッチするか、は貴社の社員や組織(風土)等によって異なります。
一つの考え方(ヒント)として捉えて頂ければと思います。(次のような考え(エビデンス)を基に企業担当者の方へご支援した内容のものとなります。)

個人の強み(特性)を把握するための一つとして、コミュニケーションタイプ(行動タイプ)を4つに分けたデビッド・メレルのソーシャルスタイルがあります。(デビッド・メレル アメリカの産業心理学者)

①ドライビング(実行型)・・・合理的、論理的、物事の道理を捉える人
②エクスプレシッブ(直感型)・・・好奇心旺盛、創造的、トレンドに敏感で新しいこと取り組む人
③エミアブル(温和型・協調型)・・・人間関係重視、周囲の気持ちに敏感、周りとの協調を大切にする人
④アナリティカル(分析型)・・・行動前に分析をして正確に行動、情報やデータを重視し、客観的な事実に基づく選択をする人
以上の4つの行動タイプです。

さらに、思考特性(脳科学)の観点からも同じようなタイプに分けることができます。(ゲイルブラウニング博士)

①ストラクチャ(構造型)・・・論理的、ガイドライン、プロセスを好み人
②コンセプチャル(コンセプト型)・・・直感、新しいアイデアを好む人
③ソーシャル(社交型)・・・人間関係重視、他人の気持ちを重視する人
④アナリティカル(分析型)・・・分析的、データ重視する人
以上の4つの思考タイプです。

これらの判定方法は割愛しますが、前述しました行動タイプと思考タイプは、親和性があるので行動タイプ(特性)または思考タイプ(特性)で、その人の特性を把握して、その特性に沿って動機づけしてあげることがパフォーマンスにつながります。

しかし、特性が分かっても、パフォーマンスにつなげるためには、コーチングアプローチが必要となります。
そのための世界的なモデルにGROWモデル(ポジティブな質問アプローチ)というものがあります。

G(Goal)・・・ゴール。目標を立てる。サブ目標も含めて設定(できる限りメジャラブル)
R(Reality)・・・現実。今の現状を把握・検証(問題点や課題点の把握)
O(Options)・・・オプション。選択肢を探す(他に良い方法はないか、利用可能なオプションはないか)
W(Will)・・・意志。意志を固める。(コミットメントレベルを確認。具体的結果を認識、共有)
このコーチングプロセスを各人の特性を踏まえて活用していくことがポイントとなります。

他にも、近年ではOKRという目標設定の手法によりパフォーマンス向上につなげようという取り組みも増えてきています。
これは、簡単に説明しますと、現状の課題のみならず、さらに大きな課題(目標)に対して取り組み、モチベートしていくものです。
最近よく言われますビジョンドリブン(佐宗邦威氏提唱)により創造性発揮によるイノベーションを起こしていこうとする働きもあり、SMARTな目標では、できない”問題解決のために新しい方法を試すように社員を促す”ことでパフォーマンスの発揮、向上を図るものになります。

以上のようなことをご参考にして頂き、貴社のヒントとして頂ければ幸いです。
The following two tabs change content below.
人事実務の専門家集団「社会保険労務士法人人事部サポートSRグループ」のwebメディア。人事制度、採用、労務、HRtech、法改正など旬の人事ニュースを掲載。実務に役立つExcelツールも無料配信中!

最新記事 by SR人事メディア編集部 (全て見る)

公開日:

日常業務に関するちょっとした疑問から、コンプライアンス、人事戦略まで、お気軽にご相談ください。

無料労務相談のお申し込みは、以下のバナーからどうぞ!
無料労務相談のお申し込み
PAGE TOP ↑