【1月】労務情報まとめ 同一労働同一賃金 労使協定例が公開/副業・兼業の労災は本業の賃金・労働時間を合算/2025年度から高年齢雇用継続給付、給付半減 他

今年の冬は例年に比べ暖冬となっておりますが、労務ご担当者におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。年末調整は終わり給与支払報告書の発送は電子での申請に追われている頃でしょうか。来月からの閑散期には落ち着いて来期に向けた取り組みなど進めていきたいですね。

1月の法改正情報をお送りいたします。

 

【同一労働同一賃金】労使協定方式を採用する場合の労使協定方式のイメージ公開

働き方改革関連法に伴う改正派遣労働者法により、「派遣先均等・均衡方式」または「労使協定方式」のいずれかの待遇決定方式により、派遣労働者の待遇を確保することが派遣元事業主の義務とされました。この派遣労働者の同一労働同一賃金について、労使協定方式により派遣労働者の待遇を決定する場合の労使協定例が公表されました。

≪参考URL≫

厚生労働省「派遣労働者の同一労働・同一賃金について」

厚生労働省「労使協定のイメージ」(更新版)

 

 

副業・兼業の労災は本業の賃金・労働時間を合算へ

副業や兼業をする人を労災認定する際、本業の賃金や労働時間を合算して労災保険を給付すると厚生労働省が決定しました。2020年の通常国会に労災保険法などの改正案を提出して年度内の施行を目指しています。

≪参考URL≫

厚生労働省「第82回労働政策審議会労働条件分科会労災保険部会資料」

 

 

2025年度から高年齢雇用継続給付、給付半減を検討

厚生労働省は、高年齢雇用継続給付の給付を段階的に減らす案をまとめました。65歳までの継続雇用が完全義務化される2025年度以降、60歳に到達した人の給付率を半分に減らします。人件費の増加が見込まれる企業への支援策と合わせて、給付制度の廃止も検討中です。

≪参考URL≫

厚生労働省「第137回労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会資料」

 

 

大企業の中途採用の割合を公表義務に

厚生労働省は、従業員数301人以上の大企業を対象に正社員の中途採用比率の公表を義務付ける案をまとめました。2021年4月から企業のホームページ等で開示するよう求めます。転職希望者が積極的にキャリアを形成しやすい環境を整備する狙いです。

≪参考URL≫

産経新聞2019.12.30「中途採用比率の公表義務化 3年4月から大企業に」

 

 

雇用保険料率、2021年4月から引下がる方針

2021年4月から雇用保険二事業の保険料率を一定の条件を満たした場合に現行の0.30%から0.25%となるように規定を改めることが明らかになりました。能力開発等の給付にかかる保険料は企業が負担しており、企業負担軽減を目指します。今年の通常国会で雇用保険法などの改正案を提出する方針です。

≪参考URL≫

日本経済新聞2020.1.8「能力開発給付など、企業の保険料率下げ可能に 21年4月」

 

 

70歳までの就業機会の確保、企業の努力義務に

厚生労働省は、高齢者が希望すれば70歳まで働き続けられる制度の整備について、2021年4月から企業の努力義務とすることを決めました。定年後の継続雇用のほか起業やフリーランスに業務委託すること等が雇用先の企業に求められます。今年の通常国会に関連法の改正案が提出されます。

≪参考URL≫

日本経済新聞2020.01.08「70歳までの就業確保、企業の努力義務に 厚労省決定 21年4月から」

 

 

パワハラ指針が正式に決定

改正労働施策総合推進法(通称パワハラ防止法)を受けて検討されていたパワハラ指針が12月23日に正式決定しました。2021年6月から大企業、2022年4月から中小企業でパワハラ防止策をとることが義務付けられます。なお、パワハラ指針と併せてセクハラ指針、マタハラ指針の改正も告示されています。

≪参考URL≫

厚生労働省「第24回労働政策審議会雇用環境・均等分科会」

 

 

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