労務不能時の有給付与

私傷病にて入院中の従業員がおります。

入院期間は残りの有給休暇を全て消化することになりそうなのですが、従業員が労務不能な期間中は、有給休暇付与は発生しないと聞きました。

入院期間が有給休暇の付与発生日だとした場合、どのようにすれば良いのでしょうか。

回答

有給休暇の付与の要件として、全労働日の8割以上出勤していれば、その労働者には年次有給休暇を付与しなければなりません(労働基準法第39条)。
労務不能時は有給休暇を付与しないという法令はありませんので、上記の要件を満たしていれば、労務不能時であっても有給休暇の発生日に付与しなければなりません。

なお、私傷病にて労務不能な状態とのことですので、3日間の待期期間後(待期期間は給与の支払いの有無は問いませんので有給休暇でも成立します)、4日目以降の給与の支払いのなかった日については傷病手当金を受給できますので、有給休暇を消化せず欠勤として、傷病手当金の申請をすることもできますので参考にしていただければと存じます。
The following two tabs change content below.
人事実務の専門家集団「社会保険労務士法人人事部サポートSRグループ」のwebメディア。人事制度、採用、労務、HRtech、法改正など旬の人事ニュースを掲載。実務に役立つExcelツールも無料配信中!

最新記事 by SR人事メディア編集部 (全て見る)

公開日:

日常業務に関するちょっとした疑問から、コンプライアンス、人事戦略まで、お気軽にご相談ください。

無料労務相談のお申し込みは、以下のバナーからどうぞ!
無料労務相談のお申し込み
PAGE TOP ↑