催事場を開催する際に労働保険の保険関係成立届の提出は必要か

 

この度、弊社では初の催事場を開催することとなりました。
期間としては3か月程度を予定し、 催事場での勤務を前提としたアルバイトも採用する予定です。

 

このような場合、当該催事場に関して、労働保険の保険関係成立届の提出は必要となりますか。

 

なお、弊社は全国規模で小売業を営んでおり、全国各地の支店については保険関係成立届と、本社の被一括事業として継続事業一括追加申請書を提出しております。

開催期間が3か月あれば労働災害が発生する可能性も十分に考えられますし、やはり保険関係成立届の提出が必要になるのでしょうか。

 

回答

本件のような場合であれば、保険関係成立届の提出は不要であると考えられます。

原則として労働者を1人でも雇っていれば労働保険の適用事業所となり、労働保険の適用事業となった場合には、労働保険の保険関係成立届を所轄の労働基準監督署又は公共職業安定所(ハローワーク)に提出しなければなりません。

しかし、事業場としての体を成していないような一時的な催事場などであれば、保険関係成立届の提出は不要となります。

事業場としての体をなしているか否かは、下記のような基準のもと判断されます。

①事業場として継続性があるか
②管理監督者がいるか
③事業場に所属する従業員がおり、採用等も事業場において行われているか

②③は実態として1事業所として運用しているか否かについての判断基準となります。
①は年単位の長期開催であれば認められる可能性もあるかと存じますが、本件のような3か月程度で終了するような催事場であれば認められないと考えられますので、保険関係成立届の作成は不要となります。

なお、保険関係成立届を提出しない場合、労働保険は直近上位の事業場に含めることになりますが、本件では支社は本社の被一括事業であるとのことですので、労働災害等が発生した場合は本社の所属として各種届出を行うこととなります。
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