【新卒採用】今すぐ確認!求人票を今一度見直しましょう!

2018年卒の学生の就職活動解禁は3月。就職活動が本格化してからは、いかに学生と接触するか、いかに良い学生を見定め内定を出すか、といった点に集中してしまうがちです。
本格的に採用がスタートする前のこの時期だからこそ、「自社の求人情報は学生に魅力的にうつるのか」と採用情報をもう一度見つめなおし、採用情報の中身の充実に取り組んでみてはいかがでしょうか?

 

今回は採用情報の中身の充実、特に、求人票の内容の充実をテーマに記事をまとめます。

 

 

求人票って見られているの??

大学生の就職活動において、今最も主流になっているのは、マイナビ、リクナビ、日経就職ナビなどの就活情報ポータルサイトです。それらは、ネット環境さえあればいつでも・どこでも情報が確認でき、さらに写真や動画を多用することでより効果的に伝えることができます。そのようなサイトが主流になっている今、ハローワーク等で公開されている求人票は見られているのでしょうか。

「求人票がどれだけ見られているか」という疑問に対して、以下のような調査がありましたのでご紹介します。

以下の調査は、中小企業における、採用手段ごとの利用実績と採用実現率を示しています。

つまり、中小企業が、どういった採用手段をとり、実際にどれだけ採用できたか、という資料になります。

 

第2-2-21図 採用手段ごとの利用実績及び採用実現率(新卒)

出典:http://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/H27/h27/html/b2_2_2_1.html

折れ線グラフが、『採用実現率』、実際に採用できた割合を示しています。

求人票を活用するハローワークの採用実現率は 64.2%

マイナビ・リクナビ等の就活情報ポータルサイトの採用実現率は 66.7%

 

つまり、中小企業の新卒採用においては、就活情報ポータル採用と同じくらいにハローワークを介しての採用が多い、ということになります。ハローワークを介しての採用が多いということは、それだけ求人票は求職者に見られているということです。

また、求人票が見られるのはハローワークだけではありません。

大学の就職課も、企業からの求人票をうけつけ掲載等をしています。

大学への求人票一括送信サービスも広く活用され、全国の大学や専門学校に、簡単に求人票を配信できるようになりました。

卒業生の就職率が大学選びの一つの指標となっている現在、大学側も学生の就職支援に力を入れており、就職課やキャリアサポートセンターが活発になっています。それに伴い求人票を見られる機会も増えることが考えられます。

求人票の見直すポイントとは?

求人票が学生に見られる機会は十分にある、と分かったところで、具体的に求人票のどの部分を見直すべきかをまとめていきます。今回はハローワークの求人票を元にまとめます。

求人票

 

①受付年月日・紹介期限日  ②就業場所  ③職種   ④仕事の内容

⑤雇用形態  ⑥雇用期間  ⑦必要な経験等 必要な免許資格  ⑧年齢

⑨賃金  ⑩賃金形態  ⑪昇給・賞与  ⑫就業時間  ⑬休日等

⑭入居可能住宅・託児所  ⑮選考等  ⑯試用期間  ⑰求人条件突起事項・備考

 

ハローワークの求人票には上記のような記入項目がございます。

その中で、特に見直すべき部分を、実際のハローワークのアドバイスを交えて整理していきます。

 

③ 職種名

 

職種名は明確で具体的であると効果的です。

「営業」と書くだけでなく、「○○(商品名)の営業」、「△△のルートセールス」と書くことで、さらに仕事内容が容易に想像できるようになります。社内の用語、略語等は求職者にとって分かり辛く、見てもらえない可能性が高まります。

また、特定の業界の経験がある候補者をお探しの場合は、業界を明確に記載することでより適格な候補者を見つけることができます。例えば、「医薬情報担当者 (MR)」は一般的な「営業職」よりも業界が限定されています。

 

【悪い例】営業

【良い例】 美容商材の完全ルート営業

オーナーへの最適な土地活用プランの企画提案営業

 

 

④ 仕事の内容

職種名のポイントと同様に、求職者が行動パターンを想像出来るくらいに具体的に書くことに加えて、細かく・全体的に書くことがコツです。

仕事の内容を細かく具体的に書くことで、応募者自らが「自分にできる仕事か」「自分がやりたい仕事か」を判断できるようになり、マッチする人が応募する可能性が高まります。

 

例えば「事務」とだけ書くのではなく、「営業担当の事務補助者として、簡単な書類作成、電話応対、来客対応などをしてもらいます」と書くことにより、仕事の内容や難易度がわかり、相応の人が応募するようになります。仕事で使用する特定のソフト(例えば会計ソフトやCADなど)を書いておくのも方法です。応募者が、そのソフトについての経験や能力を職務経歴書に書いてくる可能性が高まるからです。仕事の内容を細かく具体的に書いておくことで、企業・応募者双方が就職してから「こんなはずではなかった」というミスマッチを防げるという効果も期待できます。

 

「行動が想像できるくらいに具体的に」といわれると難しく感じますが、社内で実務を行っている社員に話を聞き日々どのように仕事をしているか書き出し、「自分が求職者だったら、どのような情報が欲しいだろう?」という観点で仕事内容をまとめていくとスムーズにすすみます。

 

また、職務内容を具体的に書く中で以下のような内容を盛り込むと、求職者はより自分の働くイメージを膨らませられるかもしれません。

  • 裁量・責務
  • キャリアアップ・将来的な業務
  • 必要な学歴や資格・望ましい経験年数

 

 

 

⑨ 賃金

賃金はもちろん高い方が求職者にとっては魅力的に見えがちですが、高ければ必ず人気があるという訳ではありません。同業他社に比べて特に優れているわけではないにも関わらず相場よりも賃が高い場合、「残業が厳しいのではないか」「何か怪しいことをしているのではないか」と考える求職者も多いようです。無理に高く見せるよりも「誠実さ」のほうが重要です。

 

賃金が高くない場合であっても、今後昇給できるような制度や環境があることを示すことによって、求職者の安心に繋がります。

・ポジション毎の年収例等を併記することで、入社後の年収アップの事例を示す

・業務実績・成果などによって昇給する給与体系を明確に示す

 

 

【悪い例】

<給与>

月給25万円以上

 

【良い例】

<給与>

月給25万円以上+インセンティブ
※経験・年齢を考慮して、評価させていただきます。

<年収例>
460万円/23歳(1年目)/月給25万円+インセンティブ
780万円/29歳(1年目)/月給35万円+インセンティブ

 

 

 まとめ

求人票のポイントについて一部分をご紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか。

今回は、一言で業務内容が表される「職種」と、求職者がもっとも注目する「仕事内容」、生活に直接関わる「賃金」の3つに絞ってご紹介しましたが、

そのほかのどの項目においても、求職者にとって分かりやすい内容・入社後を想像できる内容であることが重要です。逆に、不明点が多い求人や空欄のある求人は、「載せられない内容でもあるのだろうか」「故意に隠しているのではないか」等のように不信感に繋がります。

 

求人票を見て応募した、というエントリー者を増やすためにも、

また、不十分な求人票で学生に不信感を与えないためにも

今一度、自社の求人票を見直してみてはいかがでしょうか。

 

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大石夏実

新卒採用業務の経験を積んだのち運用Gへ異動。大小様々な規模の企業の社会保険手続き等に携わりながら、もっと深堀したいこと、より詳しく紹介したいことを記事にしていきます。

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