マネジメントに実行すべき5つの活動とは?
こんにちは。2016度SRの内定者林暁芳です。どうぞよろしくお願いします。
最近、内定者としてSRのインターンに入っており、早く仕事を理解できるように、毎日本を読む習慣がつきました。
読めば読むほど楽しくなり、知っておく必要があるものがたくさんありました。
先週の続きで、あの伝説の男ドラッカーのマネジメント論を集大成した『マネジメント』をぜひ紹介させていただきます。
先週は、ドラッカーのマネジメント論の基本を紹介しましたので、今週もっと深い部分を掘り込んでいきます。
目標管理を実行することは、マネジャーとしての責務です。
とはいえ、これは最低限実行すべきことであり、その上で設定した目標を達成するための方策を持たなければなりません。
これに対してドラッカーは、実行すべき5つの活動を掲げています。
①計画、②組織化、③統合、④測定、⑤体系的廃棄
①計画
まず設定した部課やグループの目標に対して、目標達成のための機会を明らかにします。
よりかみ砕いて言うと、製品や市場、流通チャネルなどについて、推進すべき最優先領域、優先的に廃棄する領域、推進も意図的廃棄もそれほど効果のない領域、これら3つを明らかにするということです。
これは優先すべき仕事、全く優先しない仕事を明らかにする作業でもあります。
②組織化
目標達成のための優先領域が明らかになったら、続いて優先順位の高い機会に、優秀な人材を配置します。
ここでは、強制選択という手法が役に立ちます。
これは、人材に強制的に順序を付けると同時に、優先領域の機会にも順序を付けます。
そして、優先順位の高い機会に、優秀な人材を強制的に割り振っていくという手法です。
私情をはさむ余地がないところがこの手法の特徴です。
なお、最もいけないのは、優秀な人材を些末な仕事に振り向けることです。これでは部下やグループの高い成果は望めません。
③統合
続いて人材の動機付けと円滑なコミュニケーションを推進します。
そして、部課やグループの統合をはかります。この段階でクローズアップすべきなのが、先にもふれた目標管理です。
まずマネジャーが部門やグループの明確な目標を掲げます。
次にその目標に従って、個々のメンバーが自身の目標を設定します。
そして、自他が自身の目標を相互に明らかにするとともに、食い違いがあれば互いに修正します。
つまり目標をベースにメンバーの動機付けを実行するとともに、目標をベースにしてグループ内の円滑なコミュニケーションを実現するわけです。
④測定
さらに④測定でも、目標管理を活用します。
すなわち、設定した目標と実績を比較して、達成した成果の度合いを測定するわけです。
なお、測定と評価の際には、中立的であること、成果に焦点を合わせること、測定不能な対象に対しても適用できるようにすること、これら3点が重要になります。
そして、測定評価した結果は、新たに設定する目標にフィードバックします。
いずれにしろ、目標がなければ評価も測定もフィードバックもできません。
このようにここでも目標管理が重要な役割を果たすことが分かると思います。
⑤体系的廃棄
上記①~④は、マネジャーが時系列で進める活動です。一方、これらの活動と並行して実行すべきことがあります。
体系的廃棄がそれです。これは、古くさくなったものを体系的に廃棄する仕組みを構築することを指します。
具体的には、①現在実行しているものについて改善策を考える、
②成功しているものについては応用法を考案する、
③古くさくなったものを捨て、新しく違ったものを考案する、という一連の活動です。
特に③では、現在行っていることを実行していないと仮定し、いまからでも実行するかを考えます。
そして、実行しないものは即座に廃棄します。
いま新しいものでも、いつかは陳腐化します。
生産的でなくなったものを、いつまでもぐずぐず所有していると、生産性向上の足かせになることは言うまでもありません。
そうならないためにも、古くなったものを自ら進んで廃棄し、それに代わる新たなことを考えることも、マネジャーに課せられた重要課題の一つなのです。
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